《国家資格第19回》学科試験 過去問解説〔問題1~10〕

この記事の目次
問題1 難易度:中
1 | 2 | 3 | 4 |
× | 〇 | × | × |
上記、資料より「一部の社員が自律的にキャリアを形成している一方、多くの社員は会社主導 」(55.2 %)が最も多い。
問題2 難易度:中
1 | 2 | 3 | 4 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
1)設問のとおり。企業の中で、労働者の自律的・主体的なキャリア形成を促すために、企業内の課題解決に向けて、キャリアコンサルタントは経営者層へのアプローチなど企業への提案力、人事担当部署との協業をする能力が求められる。
2)設問のとおり。様々に雇用対策が展開される中で、キャリアコンサルタントには、活躍領域や、対応の局面にも広がりを持つことが期待される。雇用の見通しに不透明さがある中、ジョブ・マッチングや職業の斡旋とは異なるキャリアコンサルタントならではの役割がある。
3)設問のとおり。相談内容の高度化・複雑化の中で、キャリア支援にまつわる知識のアップデートや対応力の向上とともに、キャリア支援に隣接するメンタルヘルス等のリファー先のみならず、これまでよりも多様な領域の他機関・専門家とのネットワーク構築を求める必要がある。
4)セルフ・キャリアドッグの推進していくための、当該社内に対してのセルフ・キャリアドッグの導入宣言は「企業、経営者」の役割であり、キャリアコンサルタントに求められる能力ではない。よって誤り。
問題3 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
〇 | 〇 | × | 〇 |
1)設問のとおり。プロティアン・キャリアにおいて核となる価値観は「心理的成功、自由」。昇進が早い、遅いは成功や失敗を意味するものではない。なお、「昇進、権力、給与」は伝統的キャリアおいて核となる価値観である。
2)設問のとおり。心理的成功とは、他者評価ではなく、自分自身で決めるもの。
3)キャリアは行動と態度から構成されており、キャリアを捉える際には、主観的なキャリアと客観的なキャリア双方を考慮する必要がある。よって誤り。
4)設問のとおり。キャリアは生涯を通じた経験・スキル・学習・転機・アイデンティティの変化の連続である。
問題4 難易度:中
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | × | × | × |
1)設問のとおり。「キャリア・プラトー」とは、組織内で昇進・昇格の可能性に行き詰まり、あるいは行き詰まったと本人が感じて、モチベーションの低下や能力開発機会の喪失に陥ること。 「プラトー」は高原または台地の意味で、ここではキャリアの発達が高原状態に達してしまい、伸びしろのない停滞期にあることを表現している。
2)プロティアンキャリアは、組織の中よりもむしろ個人によって形成されるものであり、時代とともに個人の必要なものに見合うように変更されたものである。よって誤り。
3)バウンダリーレス・キャリアは、Arthur and Rousseau(1996)によって提唱された概念であり、職務、組織、家庭、などあらゆる境界を超えて展開するキャリアを意味する。 これは、伝統的な組織内キャリアと対照的な概念である。よって誤り。
4)パラレルキャリアとは、P・Fドラッカーが『明日を支配するもの』で紹介した考えで、「本業を持ちながら、第二のキャリアを築くこと」と定義されている。よって誤り。
問題5 難易度:易
A | B | C | D |
× | 〇 | 〇 | × |
A)「6タイプからなるモデル」として類型化したのは、ホランド。よって誤り。
B)設問のとおり。「連続的意思決定プロセス」を提唱したのは、ジェラット。
C)設問のとおり。「VPI職業興味検査」は、ホランド。
D)「職業レディネス・テスト(VRT)」は、ホランド。よって誤り。
よって、選択肢3が正解。
問題6 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | ○ | × | ○ |
1)設問のとおり。スーパーは、キャリア発達を「自己概念の形成、職業的用語への翻訳、そして実現の過程」と捉え、自己概念を基軸としたキャリア発達理論を構築した。
2)設問のとおり。スーパーは、キャリアは発達に役割(Life Space)と時間(Life Span)の視点を取り込み、ライフ・スパン/ライフ・スペースの理論的アプローチを提唱した。
3)各発達段階の間には移行期があり、そこにはミニ・サイクルと呼ばれる再探索、再確立の過程がある。マキシ・サイクルとは、スーパーの5段階の一連のサイクル(成長、探索、確立、維持、解放)のこと。よって誤り。
4)設問のとおり。思春期におけるキャリア発達の中心的なプロセスが「キャリア成熟」。成人期のキャリア発達のプロセスを「アダプタビリティ」で説明。これら2つの結果として「適応」があるとした。
多田塾参考ページ:スーパーの過去問から頻出論点を分析
問題7 難易度:中
1 | 2 | 3 | 4 |
〇 | × | × | × |
1)設問のとおり。アルダファは、マズローの5段階欲求説を3段階に修正(成長、関係、生存)。この3つもマズローと同じく「成長欲求(上位欲求)」と「欠乏欲求(下位欲求)」にわけられるが、欠乏欲求と成長欲求が同時に存在することもあると説明している。
2)長期間の満足と動機づけをもたらすのは、「衛生要因」ではなく、「動機づけ要因」である。よって誤り。
3)強すぎる達成動機は自己実現を阻害する。よって誤り。
4)4つの欲求ではなく、5つの欲求である。よって誤り。
問題8 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | × | 〇 | × |
1)無意識は、主に精神分析(フロイトなど)で使われるキーワード。よって誤り。
2)「力への意志」は哲学者ニーチェの哲学的概念。よって誤り。
3)設問のとおり。バーンといえば、交流分析、エゴグラム、ゲーム分析、脚本分析といったようなキーワード。
4)夢判断はユング。よって誤り。
問題9 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | 〇 | × | × |
1)設問内容は「全か無かの思考」ではなく、「過度の一般化」の説明である。よって誤り。
2)設問のとおり。いわゆる「自責思考」のこと。
3)設問内容は「べき思考」ではなく、「全か無かの思考」の説明である。よって誤り。
4)設問内容は「過度の一般化」ではなく、「べき思考」の説明である。よって誤り。
問題10 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | × | 〇 | × |
1)「今、ここ」の気づきに焦点を当てるのは実践的な心理療法のゲシュタルト療法。論理療法ではない。よって誤り。
2)システムズ・アプローチの家族療法は原因になっている個人(成員)探しではなく、家族全体を治療対象と見なす。症状を抱える個人にアプローチはせず、家族全体の関わり合いにアプローチする。よって誤り。
3)設問のとおり。個人の病的症状や問題行動は、不適切な行動の学習、適切な行動の未学習および環境による不適切な刺激と強化によって起こさせる、とするのは行動的アプローチ(行動療法)の1つの考え方。
4)受け取り方(どう受け止めるか)に問題の原因があるとするのは論理療法。ゲシュタルト療法ではない。よって誤り。
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