キャリアコンサルタント試験学科【標準、2級1級対応】

《国家資格第21回》学科試験 過去問解説〔問題1~10〕

 
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(株)TADAJUKU代表。キャリアコンサルタント&心理カウンセラー。キャリコン試験対策全般、スーパービジョン、起業支援。著書4冊。奈良県出身、大阪府在住【好き】ブログ、読書、猫、散歩、カフェなど^^

問題1 難易度:易

× × ×
頻出令和3年版労働経済の分析から出題。コロナ禍の影響で、非正規雇用が減少した一方で、正規雇用は増加という傾向は押さえておくべき内容。

1)感染拡大の影響により、有効求人倍率は9月に1.04倍まで低下。完全失業率は、10 月に3.1%まで上昇し、年平均では2.8%となった。よって誤り。
2)感染拡大の影響で、就業者数は6,676万人(前年差48万人減)と8年ぶりに減少。よって誤り。
3)設問のとおり。感染拡大の影響により、非正規雇用労働者数が2,090万人(前年差75万人減)、正規雇用労働者数は3,529万人(前年差35万人増)。
4)障害者の雇用者数は2019年に56.1万人、2020年に57.8万人となり、17年連続で過去最多を更新。よって誤り。

問題2 難易度:中

× × ×
令和2年転職者実態調査の概況からの出題。何となくの感覚で、選択肢を3か4に絞れるかが勝負。

1)国レベルでキャリアコンサルティング普及に努めていることを考えると7年前より増加していると判断できる。ただ、現実は微増しかしていない(H27年15.5%⇒R2年16.0%)。よって誤り。
2)感覚的に男性が2倍は多すぎると判断できる。実際は、「キャリアコンサルティングを受けた」男性は15.6%に対して、女性は16.6%。女性のほうが多い。よって誤り。
3)設問のとおり。最終学歴が高くなるほどキャリアコンサルティングを受けた割合は高くなる。(大手企業の勤務する人が多くなることからも、〇肢と判断できる)
4)20~24歳(18.5%)、25~29歳(22.8%)、25~29歳(22.8%)、55歳~59歳(11.0%)、50歳~54歳(15.0%)。よって誤り。

問題3 難易度:易

× × ×
令和2年度能力開発基本調査調査結果の概要からの出題。第20回と同じくキャリアコンサルティングが役立った内容を問う問題。(なお、赤枠が上位3つの組み合わせ)


上記、図表より「仕事に対する意識が高まった」の割合が最も高い。よって、正解は2。
なお、これは、令和3年版でも変更はない。

問題4 難易度:難

×
頻出サビカスのキャリア構成(構築)理論からの出題。①構成(構築)②脱構成(構築)③再構成(構築)④共構成(構築)という4つのフェーズを押さえておきましょう。この視点から出題されたのは初めてであり、初見で正解するのは難しい。

①構成(構築):クライエントに多くの小さなストーリーを語ることを促す
②脱構成(構築):これらのストーリーは、クライエントに読み返されてから、クライエントとカウンセラーが意味を明確にして解釈する
③再構成(構築):小さな物語はより大きな物語に構成されて、シナリオの一貫性を確実なものにする
④共構成(構築):クライエントの未来ストーリーは、クライエントとカウンセラーによって共構成されて、前進するように促す
1)設問のとおり。
2)設問のとおり。
3)設問のとおり。
4)「新構築」はない。よって誤り。

問題5 難易度:易

1 2 3 4
×
ジェラットの連続的意思決定プロセスからの出題。第15回問4とまったく同じ問題。

1)設問のとおり。連続的意思決定プロセスに沿ったガイダンスでは、人が陥りやすいミスとして、①正確に選択肢の可能性を評価できない②あり得る選択肢を網羅できない③選択的な知覚(頭にあるものしか認識しない)を挙げている。
2)主観的な思い込みで狭められていた選択肢をより幅広い範囲に広げる(全選択肢に気づく)ことを主眼としている。よって誤り。
3)設問のとおり。連続的意思決定プロセスに沿ったガイダンスでは、「眼前の決定が究極的目標を促進させることを理解させる」ことをあげている。
4)設問のとおり。連続的意思決定プロセスを理解させるためには、①全選択肢に気づくこと②十分な情報を得ること③情報の関連性と信頼性を検討すること④価値システムからそれぞれの結果を評価することと説明されている。

問題6 難易度:易

×
キャリア理論の横断問題。選択肢2の内容がマッチング理論の内容とわかれば、すぐに×肢と判断できる。第16回問7とまったく同じ問題。

1)設問のとおり。スーパーの発達的アプローチに関する14の命題に同じような記載がある。
2)本設問は、「丸いクギは丸い穴に」で有名な特性因子理論(マッチング理論)の説明である。パーソンズが有名。なお、レビンソンは人生のライフサイクル・発達段階を四季にたとえた「発達段階説」が有名。よって誤り。
3)設問のとおり。クランボルツといえば、(社会的)学習理論が有名。人間は「学習」し続ける存在であるとし、学習とは「新しい行動を獲得したり行動を変化させること」と説明されている。
4)設問のとおり。ヒルトンはフェスティンガーの認知的不協和理論を意思決定モデルに応用。

問題7 難易度:易

×
久しぶりにホランド理論からの出題。といっても、第12回問9とまったく同じ問題。

1)設問のとおり。多くの人々のパーソナリティは、6つの類型に分けられる。
2)設問のとおり。われわれが生活する環境も、上記の6つ(選択肢1の多くの人々のパーソナリティ6つの類型)に分けられる。
3)個人は、自分の役割や能力を発揮し、価値観や態度を表現し、かつ自分に合った役割や課題を引き受けさせてくれる環境を探し求めている。よって誤り。
4)設問のとおり。個人の行動は、その人のパーソナリティと環境の特徴との相互作用によって決定される。

問題8 難易度:中

× × ×
交流分析からの出題。多田塾オリジナルテキスト「shinzou!」を利用してもらっていた方は、速攻で選択肢1を〇肢と判断できたはず。

多田塾オリジナルテキスト「shinzou!」から抜粋▼
1)設問のとおり。上記、shinzouのテキスト参照。
2)構造分析、交流分析、時間の構造化(ゲーム分析含む)を行った後に行う「脚本分析」は、本格的な心理療法であるとされる。よって誤り。
3)設問内容は「交流分析」の説明である。よって誤り。
【参考】多田塾オリジナルテキスト「shinzou!」から抜粋▼
4)設問内容は「時間の構造化(ゲーム分析含む)」の説明である。よって誤り。
【参考】多田塾オリジナルテキスト「shinzou!」から抜粋▼

問題9 難易度:易

× × ×
カウンセリング理論の横断問題。シュルツは初出題でしたが、消去法で選択肢4が〇肢と容易に判断できる。

1)認知行動療法、認知の歪みといえば、エリスやベック。ロジャーズは関係ない。よって誤り。
2)「してもらったこと・してかえしたこと・迷惑をかけたこと」は吉本伊信の内観療法のキーワード。よって誤り。
3)構成的グループ・エンカウンターは、國分康孝が創始。バーンは交流分析。よって誤り。
4)設問のとおり。シュルツ提唱の自律訓練法は、自己暗示の練習によって段階的に全身の緊張を解いていく訓練法である。

問題10 難易度:易

×
アサーションから初出題。アサーション(Assertion)とは、相手を尊重しつつ自分の意見を伝えるコミュニケーション方法の一つ。

1)設問のとおり。アサーティブネス(assertiveness)は直訳すると「自己主張」となり、アサーションについて長年にわたり研究してきた臨床心理士である平木典子氏は「アサーションとは自分も相手も大切にする自己表現」であり、「自分の考え、欲求、気持ちなどを率直に、正直に、その場の状況にあった適切な方法で述べること」と説明している。
2)設問のとおり。攻撃的(アグレッシブ)と非主張的(ノンアサーティブ)な自己表現は、アサーティブではない言動である。
3)設問のとおり。
4)アサーティブな自己表現をすれば相手の意見との葛藤が起こらなくなるわけではない。ただ、相互尊重を大切にしつつ、柔軟な対応に繋がりやすい。よって誤り。

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