《国家資格第28回》学科試験 過去問解説〔問題31~40〕

問題31 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | × | 〇 | × |
1)「同僚によるケア」ではなく、これは「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」。4つのケアの分類は以下の通り:セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケア。よって誤り。
2)令和5年調査では、「仕事の失敗・責任の発生等」(39.7%)が最も多く、次いで「仕事の量」(39.4%)、「対人関係(セクハラ・パワハラ含む)」(29.6%)となっている。よって誤り。
3)設問のとおり。ストレス反応は、心理面・身体面・行動面の3側面に分類される。
4)ストレスチェックの義務付けは、従業員50人以上の事業所が対象。よって「すべての事業所に義務」とする記述は誤り。なお2025年3月に法改正案が閣議決定され、今後は全事業所(50人未満も含む)にも促される方向である。
問題32 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | ○ | ○ | × |
1)設問のとおり。聴覚障害の従業員に対する合理的配慮として適切である。
2)設問のとおり。身体障害者に対する合理的配慮として適切である。
3)設問のとおり。視覚障害者に対する合理的配慮として適切である。
4)障害のある従業員に対して、必要な支援や調整が全くなされていない場合は合理的配慮が欠如しており、明らかに不適切である。よって誤り。
問題33 難易度:易
A | B | C | D |
○ | × | × | ○ |
正答:2(AとD)
A)設問のとおり。事業場内ルールの作成と周知、労働者や管理職等に対する研修による意識啓発、相談窓口や情報の取扱方法の明確化などは、両立支援における重要な取り組み。
B)離職を促すことは不適切。医療技術の進歩により、がんなどの慢性疾患も「長く付き合う病気」となっており、職場での配慮をもって就労継続を支援する姿勢が求められる。
C)繁忙を理由に配慮を行わないことは認められない。両立支援は、事業場の事情に関わらず、個々の労働者に応じた対応が必要とされる。よって不適切。
D)設問のとおり。疾病の種類や症状の程度、本人の希望など個別事情に応じて柔軟に対応することが重要。よって適切。
問題34 難易度:難
1 | 2 | 3 | 4 |
× | × | × | ○ |
1)キャリアは、職業(occupation)や職務(job)と同義ではない。よって誤り。
2)スーパーの定義では、キャリアはある一時点だけでなく、長期的な時間軸での仕事との関わりとされている。よって誤り。
3)シャインの理論で有名な通り、キャリアには内的キャリア(主観的な認識)と外的キャリア(客観的な事実)がある。よって誤り。
4)設問のとおり。キャリアとは、「出来事」や「役職」といった一時的なものではなく、時間的経過・流れが内包された概念である。
問題35 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | ○ | × | ○ |
1)設問のとおり。
2)設問のとおり。
3)「できるだけ早く提案する」という拙速な対応は、信頼関係の構築を妨げる可能性がある。面接の初期段階では、まずは丁寧な傾聴と関係づくりを優先したい。よって不適切。
4)設問のとおり。
問題36 難易度:中
1 | 2 | 3 | 4 |
〇 | 〇 | 〇 | × |
1)設問のとおり。構成的グループエンカウンターは、自己理解・他者理解・自他発見を促す体験的学習の場であり、感情の交流を通して人間的なふれあいを深めることが目的とされる。
2)設問のとおり。「構成する」とは、活動の目的や条件を設定し、枠組みを設けたうえで実施することを意味している。
3)設問のとおり。構成的グループエンカウンターは複数の理論を基盤としているとあり、特にゲシュタルト療法との関係性はしばしば強調される。
4)構成的グループエンカウンターは、本音の感情交流や自己開示を通じて相互理解を深めることを目的としており、「治療」を前提としたものではない。よって誤り。
問題37 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
1)キャリア・プラン作成補助シートは、学生用・在職者用・求職者用の3種類が用意されている。よって誤り。
2)設問のとおり。ユーザーの属性やキーワードによって、ジョブ・カードの記入例を検索・閲覧できる機能がある。
3)設問のとおり。在職者用の補助シートでは、ライフラインチャートを用いて自分の人生や経験を振り返ることができる。
4)設問のとおり。いずれの補助シートでも、自分の価値観や将来の方向性を明確化する支援ができる設計となっている。
問題38 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
○ | ○ | × | ○ |
1)設問のとおり。「同定する」とは、問題の本質を見極めること。治療という表現に抵抗がある場合でも、「心理的支援における見立て」と考えれば、違和感は払拭できる。
2)設問のとおり。「同定」とは、問題点を特定し、見極めることである。見立ての過程の基本要素。
3)「最初に精神医学的要因から検討する」という記述は不適切。キャリアコンサルティングの基本姿勢としては、まずクライエントの語りを聴き、関係を築きながら徐々に問題の本質を探っていくため、精神医学的アプローチを最優先に据えることはない。
4)設問のとおり。クライエントの問題を把握するには、いずれも欠かせない要素。
4)設問のとおり。
問題39 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | 〇 | × | × |
job tag(自己診断ツール)
1)Gテスト(職業適性テスト)には、電卓が必要となるような複雑な計算問題は出題されない。よって誤り。
2)設問のとおり。職業興味検査では、「やりたい」「やりたくない」「どちらともいえない」の三択で答える形式となっており、直感で答えるように冒頭で案内されている。
3)おそらく価値観検査を指していると思われるが、ここでも問われているのは「現実的にできるかどうか」ではなく、今自分が感じる価値観を素直に回答することを冒頭で案内されている。よって誤り。
4)job tagには「作業性格テスト」は存在しない。よって誤り。
問題40 難易度:易
1 | 2 | 3 | 4 |
× | × | 〇 | × |
1)「否定的な部分」よりも「肯定的な部分」を重視する姿勢がカウンセリングでは基本とされる。人は誰しも長所と短所を持っており、長所を発見し、伸ばすよう支援することが大切。よって誤り。
2)ホランドのRIASECは6類型であり、8類型ではない。Realistic(現実的)、Investigative(研究的)、Artistic(芸術的)、Social(社会的)、Enterprising(企業的)、Conventional(慣習的)の6つで構成される。よって誤り。
3)設問のとおり。検査の実施には、目的の説明と本人の合意が必要である。強制ではなく、相談者の理解と納得を得た上で行うことが大前提。
4)ジョブ・カードは単なる「職業能力証明」のためだけでなく、自己理解やキャリア・プランニングを深めるツールとしても活用できる。たとえばキャリア・プランシートでは、価値観や強みの整理を通じて、自己理解の促進が図れる。よって誤り。