キャリアコンサルタント試験学科【標準、2級1級対応】

《国家資格第11回》キャリアコンサルタント 学科試験の振り返り

 
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第11回受験生のみなさま、本当にお疲れ様でした!

TADAJUKUで関わらせていただいた受験生のみなさま、嬉しいお知らせ、また残念・リベンジを誓うご連絡、ありがとうございました。

リベンジ組の方は、せっかく志し高くキャリアコンサルタントにチャレンジしようと思ったのですから、間を明けずに再受験することをおススメします。

ぜひ、次回は合格!引き続きのチャレンジで頑張ってほしいと思います。

さて、第11回について。受験生泣かせの初見がいつもの回よりも多かったですね。

試験が終わった後、「見たこともない設問がたくさん出題されていて、全く分からなかった」と受験生から不安の声が届いたのも事実です。

実際、問題をざっと見渡した時には受験生と同じような感覚になりました。

が、ひとつずつ設問(肢)を読んでいくと確かに初見は多かったですが、落ち着いて取り組めば解ける問題が結構あり合格率はほぼ標準的なところに落ち着くなと予想。

結局、ふたを開けると標準より少し良い感じの合格率に落ち着き、結果オーライでした。

初見の問題に惑わされて心理戦をクリアすることが難しかった人は、リベンジ組になってしまったかもしれません。

第12回受験生は、初見の問題や難しいと思う問題に心を乱されないように。

こういう場合の対策やちょっとしたコツも織り交ぜて、第11回の解説をしていきますね。

第11回キャリ魂学科試験難易度について

では各問題の難易度から。

独自で3段階「易・中・難」に分けてみると、易は32問、中が14問、難が4問。

難易度をどう捉えるかですが、”易”は確実に正答を取る問題、そして残りで正答を積み重ねて合格ラインの35問まで到達するイメージで考えるといいと思います。

第11回で例えると、仮に”易”の32問を全問が無理でゆるく見て8割正答できたとすれば26問、9割だと29問ですね。

こうなるとあと6問~9問を何とか正答すれば合格ラインに到達できるということです。

〔第11回 難易度別の問題数〕

第11回 32問 14問 4問

※難易度は独自判断

第11回 キャリコン学科試験 難易度分析

次は、難易度の”中&難”の出題範囲について。

分析すると次のようになりました。

出題範囲 難易度”中” 難易度”難”
社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解 2問 0問
キャリアに関する理論 3問 1問
個人の特性の知識 1問 0問
労働関係法令及び社会保障制度の知識 1問 1問
職業能力開発の知識 2問 0問
人事管理及び労務管理の知識 1問 2問
労働市場の知識 3問 0問
メンタルヘルスの知識 1問 0問
合計 14問 4問

受験生が苦手意識を持っている理論関係や法令、調査結果そして、第11回は「人事管理及び労務管理の知識」に関して難易度が高くなりました。

難易度の”難”は思い切って捨て問でもいいと思いますが、”中”についてはなんとか乗り越えてほしいところです。

TADAJUKUでは、”中”の問題クリアなど第12回受験生の合格をサポートする、さまざまな学科試験対策を取り揃えています。

まずは同サイトに載っている解説付きの過去問(第9回~第11回)を繰返し解くことで、知識量を増やしていきましょう。

徹底した過去問対策をこちらのサイトで取り組んでみてくださいね。

そして過去問を解く合間に、「 教科書(重要TEXT) 」で補う感じで進めましょう。

なんといっても、過去問を解くことをベースに勉強をするのが合格への早道ですし効率が抜群に良いですから。

無料でご覧いただけますので、どんどんと活用してくださいね。

ただ、過去問3回ぶんの知識量だけでは物足りない。そう感じている受験生は多いのかなと。

そこでTADAJUKUでは有料にはなりますが、過去問を第1回~第11回まで解説しているサイトをオープンしています。

加えて、

  • 重要テキストと問題集150問収録の冊子を郵送でお届け
  • 模擬試験を1回実施

と、盛りだくさんなコンテンツを用意いたしました。

絶対1回で合格したい!最短の勉強方法でクリアしたい!という方は、有料会員をぜひご検討くださいね。

第11回キャリコン学科試験 難易度”中”&”難”のポイント解説

では、難易度の高かった設問をどう攻略していくのかを解説していきます。

ネットでチェックしてほしい資料やその優先度、また過去に出た類似設問を紹介していますので参考にしてくださいね。

<問題1 難易度:中>

初っ端の問題が調査関係だったのは、受験生にとってちょっとしんどかったですね。

でも、こういう心理戦にも打ち勝たないと合格が遠くなるので踏ん張りましょう。

全く分からない設問は、時間をあまりかけずに「とりあえずピンとくるものがあればそれをマークしておく」ことです。

分からないのにムダに時間をかけるのは良くないですし、とりあえず答えを記しておけば25%の確率で正答できるわけですからね。

見直し時間にもう一度考えるということにしてドンドンと解き進めましょう。

この設問では、30~50代を中心に不本意ながら「現在の非正規の雇用形態に就く女性が多い」という実態を掴んでおくことです。

女性は出産・育児等による離職後の再就職で非正規雇用者となることが多く、非正規雇用から正規雇用に移行したいと考える女性が少なくない、という調査結果でした。

参考資料

「平成29年版男女共同参画白書」(資料CHECK優先度:中/ボリューム多)

【類似過去問】第3回問14

<問題2 難易度:中>

問題1に続いて問題2もイヤな問い方でしたね。

素直に「職業能力開発促進法」について答えていけばよいのですが、設問に「改正内容に関する」とあることが必要以上に気になった受験生がいたのでは、と思いました。

職業能力開発促進法はキャリアコンサルタント、キャリアコンサルティングの基になる法律ですから、3と4は〇肢と判断したいです。

また、1も労働者が自発的に自身の職業生活設計を行っていくことは、「職業能力開発促進法の基本理念第三条三」で規定されています。

参考資料

「職業能力開発促進法」(資料CHECK優先度:中/ボリューム多+難)

【類似過去問】第1回問2、第4回問3、第5回問17、第7回問18、第8回問5・16、第9回問16・18、第10回問16、第11回問16

<問題8 難易度:中>

サビカスの「キャリア・アダプタビリティの4次元」は、過去問第9回ぶんを勉強していれば正答が取れました。

初見であれば難しかったと思いますが、不適切な文章として「必要となる行動を行うことができる」が「意思決定能力」というのに違和感を持てると4が×肢とできたと思います。

正しくは「必要となる行動を行うことができる」は、一連の行動を適切に実行できる「自己効力感」のことを意味しています。

文章の読解力で正答がとれることもありますので、仮に知識として持っていない問題でもあきらめずに設問をしっかり読むことも大事ですよ。

【類似過去問】第9回問7

<問題11 難易度:難>

やまだ先生の「生涯発達の6つのモデル」について。

これは初見の方がほとんどだったと思います。

設問を読み解く努力は必要ですが、必要以上に時間をかけず1つマークをしておいて次の設問に進みましょう。

これも見直しの時間にもう一度トライですが、個人的には捨て問で良いと思います。

<問題15 難易度:中>

「シルバー人材センター」は、こちらも初めての出題でした。

やや迷うところもありますが、消去法でアプローチするといいでしょう。

1の60歳以上の2割もの人がシルバ―人材センターに加入しているというのは、かなりの違和感があると思います。

ご自身の周りで60歳以上の人がどれだけシルバー人材センターに加入しているのかを数えてみるといいですね。

即、1は×肢としたいです。

入会動機は男女ともに「生きがい、社会参加」がトップですが、これが正答とピンくればOKでした。

参考資料

シルバー人材センター事業の概要2018 (資料CHECK優先度:低/ボリューム中)

<問題19 難易度:中>

働き方(働く場所)については、初めての出題とはいうものの常識的にどれだけ知っているかが勝負でした。

例えばBの「SOHO」はいっとき良く聞くワードでしたので記憶にあれば。個人事業者やこじんまりとした小規模事業者で、独立自営が高いものです。

またDの「サテライトオフィス」の「サテライト」の意味が「メインから離れている」と知っている人も多かったと思います。

BとDの判断がつけば正答は取りやすかったですね。

引用元を探すと、まさに総務省のHPにぴったりくるページがありました。

テレワークは、時間や場所を上手く使って柔軟な働き方ができますので「働き方改革」の側面でも知識として知っておきたいですね。

参考資料

テレワークの意義・効果(総務省HP)(資料CHECK優先度:低/ボリューム小)

<問題20 難易度:難>

こちらも初めて出題された「リーダーシップ」について。

文章を読み解くと3の「シェアド・リーダーシップ」の「シェアド」は日常でも使う「シェアする(共有する)」に関連づければ、「リーダー2名で分担する」は違うかなと判断できたでしょう。

とはいうものの、全体としては難しく正答は取りずらかったと思います。

<問題24 難易度:中>

話題になっていた「賃金構造基本統計調査」について。

第11回試験対策のTADAJUKU模擬試験で出題していました。

その模擬試験の講座にて「読んでおくといいですよ」とお伝えしたページから2肢出題。

模擬試験の受験者からは、「模試の時に教えてもらったページをチェックしてたので、この問題をクリアできたました!」と嬉しいメールも届きました。

ただ、チェックできていない人は4の「賃金増加率が前年に比べて最も高かったのが大企業」を×肢と選ぶのは勇気が必要だったと思います。

参考資料

平成29年賃金構造基本統計調査の概況(資料CHECK優先度:中/ボリューム中)

平成29年賃金構造基本統計調査報道発表資料 (資料CHECK優先度:中/ボリューム少)

<問題50 難易度:中>

「平成29年度過労死等の労災補償状況」から。こちらも初めて出題元になった資料です。

1の「精神障害による労災補償の請求件数は増加し続けている」や、4の出来事別の支給決定件数の最も多い具体的な出来事が「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」は昨今の時勢として〇肢にできると思います。

消去法でアプローチしつつ、2の精神障害による請求件数の最も多い職種は「管理的職業従事者」なのか?と違和感が持てるかどうかですね。

職種別(大分類)で請求件数が最も多いのは「専門的・技術的職業従事者」、次いで「事務従事者」と続きます。

参考資料

平成29年度「過労死等の労災補償状況」を公表します(厚生労働省HP)(資料CHECK優先度:中/ボリューム少)

第11回キャリコン学科試験 出題予測とポイント

恒例になっている過去の出題傾向から分析して第11回向けに押さえておきたいところ、また出題予測をお伝えしますね。

第11回で予測した論点が本試験にてかなりの数が出題されました。

その一例はこんな感じ。

ベルキャリア理論

右矢印ハンセン(予想、模試)

右矢印シュロスバーグ(予想、模試)

ベルカウンセリング理論

右矢印ロジャーズ(予想、模試)

右矢印フロイト(模試)

右矢印アイビイ(模試)

ベル平成29年能力開発基本調査

右矢印模試で2肢が類似

ベル平成29年賃金構造基本統計調査

右矢印講座で紹介したページから出題

右矢印1肢類似

ベルグループ・アプーチ

右矢印模試で1肢類似

などなど。

第12回もピタッとくればいいですね。勉強のメリハリの参考にどうぞ。

「キャリアに関する理論」や「カウンセリングに関する理論」の頻発ポイントや出題傾向

過去問を分析すると、傾向ははっきりと出ています。

また、過去に出題した設問とほとんど同じものが繰り返し出されることもありますので、やはり過去問中心に勉強を進めることが得策です。

ではまず、理論系の頻発の順位から。

カウント方法:ひとつの設問について4肢ともすべて同じ理論家の設問は”1問カウント”、ひとつの設問について4肢のうち1肢だけ出題の場合は”0.25問カウント”としています
理論系ベスト3

【キャリアに関する理論(毎回7~8問出題)】

1.スーパー   : 9.5問

1.シャイン   : 9.5問

3.シュロスバーグ: 9.25問

【カウンセリングに関する理論(毎回2問程度出題)】

1.ロジャーズ: 7.0問

2.國分康孝 : 3.5問

3.フロイト : 3.25問

第10回時点とベスト3は同じになりました。

キャリアに関する理論は、「スーパー」「シャイン」「シュロスバーグ」はケアが必要ですし、カウンセリングに関する理論はそもそもの出題数が少ないこともありこの3名が多い傾向です。

なかでも「ロジャーズ」が要チェックですね。

施策や調査・分析、法律などの頻発ポイントや出題傾向

ほぼ毎回出題されている、頻発ベスト3は次のようになります。

しっかりと過去問を中心に勉強しておきましょう。

尚、次回第12回では「能力開発基本調査」や「労働経済の分析」は平成29年度版での出題なのか平成30年版なのかはとても微妙です。

というのも、2019年から年3回(昨年まで年4回)の受験ペースに変わり、昨年までの受験月と第12回の受験月がずれたのでこれまでの傾向を踏襲しずらいからです。

ただ、TADAJUKUでは平成30年版で出題されると予想しています。

仮に平成29年度で出題されても調査関係は1年前の結果数字と次年度の数字が激変することは少なく、影響も少ないと予測されます。

気になる方は平成29年版(過去問を中心にまずはおさらいを)と合わせてチェックですね。

1位  キャリアコンサルタント倫理綱領(資料CHECK優先度:高/ボリューム中)13.75問

2位  能力開発基本調査(資料CHECK優先度:高/ボリューム中)13.25問 ※リンクは平成30年版をはっています

2位 ジョブカード関連 (資料CHECK優先度:高/ボリューム中)13.25問

勉強方法のポイント
  • 「倫理綱領」は常識的な内容ではあるものの、早いうちに1度はすべてに目を通しておきましょう。数ページの資料なのですぐに読めます。
  • 「能力開発基本調査」は表紙ぺージ下半分の「調査結果のポイント」をまず読みましょう。余裕がある人はその続きのページに進む感じです。

調査関係の資料は、膨大なページ数のものが多く、どこをどう読んだらいいのか悩ましいですね。

仮にすべてに目を通しても記憶にはあまり残らないでしょう。

おススメの時短勉強方法は、ポイントや要約をまずは読んで大枠を掴むことから始めることです。

過去問に出たところは押さえるとして、時間に余裕があれば本編を読むイメージでいいと思います。

国家資格 キャリアコンサルタント 第12回出題予想

キャリアに関する理論、カウンセリングに関する理論、施策や調査・分析、法律の頻発ものはレギュラーとしてしっかりとケアしましょう。

加えて今までの出題傾向を分析して、わたしなりに第12回の出題予想をしてみました。

まず、キャリアに関する理論について。

【理論家関係】

  • バンデューラ
  • ハンセン
  • クランボルツ

これらは過去問から見ると、そろそろ1問丸ごと出題するタイミングが来そうかなと思っています。

次に、「働き方改革」に関するものです。

こちらは2019年4月からの関連法案がいよいよ施行。

いくつかある中で、チェックしておきたいポイントを次の3つに絞ってみました。

  • 残業時間の条件規制
  • 1人1年あたり5日間の年次有給休暇取得を企業に義務付け
  • フレックスタイム制

カンタンな解説を載せましたのでご参考に。

詳しくは厚生労働省の資料とその参照ページをご案内してますので確認してくださいね。

働き方改革実行計画(資料CHECK優先度:高/ボリューム中)

時間外労働の上限規制わかりやすい解説(資料CHECK優先度:高/ボリューム中)⇒参照P4

年5日の年次有給休暇の確実な取得わかりやすい解説(資料CHECK優先度:高/ボリューム中)⇒参照P5~6

フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き(資料CHECK優先度:高/ボリューム中)⇒参照P6

第11回キャリアコンサルタント学科試験振り返りまとめ

第11回は繰り返しになりますが、心理戦だったなと思っています。

初めて見る資料に「分からない」という思考が固定されてしまうと、読解力が大きく低下してしまいます。

よく読むと分かる設問も落としてしまう可能性も高くなり、本当にもったいないことです。

ここは、なるべく平常心を保って取り組めるように、また「捨て問」を持つ勇気もとても大事になりますね。

また、受験生はこんな心配をどうしてもしてしまいます。

  • 出題範囲が広くて、どこをどう勉強したらよいか分からない。
  • 過去問を解いてるけれどもこれでいいのか。  など

思いあたる方は参考になる情報を発信していますので、こちらの記事も確認してくださいね。

最後に、毎日お仕事に家事に、育児・介護にと皆さん忙しいと思います。

ただ勉強する時間は自分で作るしかありません。

通勤時間や、お昼休憩時間などはもちろん、私はバスタイムも使って覚えていました。

スキマ時間の活用と集中して取組むこと、そして正しい勉強方法で取り組めば必ず合格できます!

TADAJUKUでは受験生の皆さんを、キャリコン学科試験対策研究室(本サイト)にてサポートしています!

無料なのでドンドンと活用して頑張ってくださいね!

また、もっと過去問を解きたい!という方は有料会員で知識の幅を広げたり深めたりしていきましょう!

みなさんの合格を心より応援し祈っています。

頑張って(^^)/

⇒⇒第11回解説目次ページはこちら

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