〔キャリアコンサルタント学科対策〕人事考課(人事評価)について
キャリアコンサルタント学科試験では人事管理及び労務管理の知識も問われます。
なかでも人事考課(人事評価)については頻発とまではいきませんが出題。
直近は第10回でしたから、次回のキャリコン学科試験でそろそろ出題されるかもしれません。
過去の出題傾向を見るとこれだけは覚えておきたいという「評価誤差(エラー)」がありますので、今回はこれをメインに。
では順を追って紹介していきますね。
〔キャリアコンサルタント学科対策〕人事考課(人事評価)について
人事考課制度は、昇進や昇格、賃金に関わるところであり、社員の関心はおおきくてまたモチベーションに大きな影響がありますね。
会社として、社員として双方ともにとても大切な制度の1つになります。
では、恒例のスタート問題から!チャレンジしてみましょう。
どれくらい正答がとれそうですか?(解答は記事の最後に)
問題1 人事考課制度での原則は、考課者は複数ではなく被考課者を最もよく知っている者のみで考課することである。
問題2 考課上の評価誤差で「ハロー効果」とは、被考課者のある特性について、例えば「顕著に優れている」といった印象から、他の特性についても同じような考課傾向になることを指す。
問題3 考課上の評価誤差で「近接誤差」とは、被考課者の特性について実際よりも高い評価(実際よりも甘い評価)をする傾向を示している。
解答内容はこの後の解説を見ながら照合してくださいね。
人事考課制度の実施ポイント
人事考課制度がスムーズに行われるためには、
- 考課基準が明確であること
- 考課基準が守られていること
- 考課者は複数であること
などはポイントになりますね。
公平性を保つためにも基準が明確でなくてはなりませんし、主観による評価誤差(エラー)を少なくするためにも考課者はひとりではなく複数であるべきですね。
また、複数の考課者の考課に差異があった場合は、考課者間でしっかりと話し合い調整を行うことも必要になります。
大げさに聞こえるかもしれませんが、その社員の将来に関わることなので慎重にするべきだなと考えます。
このほかにも、職務遂行に関係のない私的な言動は考課対象外。
知識や能力、態度について職務遂行上での考課をすることになります。
評価誤差(エラー)について
では実際に、キャリアコンサルタント学科試験で出題された評価誤差(エラー)について、これだけは押さえておいて欲しい!ものをご紹介します。
ハロー効果
被考課者のある特性について、例えば「顕著に優れている」といった印象から、他の特性についても同じような考課傾向になること。
寛大化傾向
被考課者の特性について、実際よりも高い評価(実際よりも甘い評価)をする傾向になること。
キャリコン学科試験では「甘い評価」や「甘い考課」などの表現で出題されていましたので、覚えておきましょう。
論理的誤差
考課者が、考課項目間に関連性があると解釈をしてしまい、関連性があると考えてた考課項目を同じようなまたは類似の評価をしてしまうこと。
近接誤差
評価時点からみて最近の行動、成果や出来事の印象が大きく残り、それをもって評価してしまい評価期間を通しての正しい評価なされない傾向のこと。
「直近誤差」などとも言われます。こちらの「直近」の方がピンときやすい場合は合わせて頭に入れるとイイですね。
中心化傾向
考課の結果が、中央(5段階評価であれば「3」)に集中する傾向のこと。
これは例えば、被考課者の言動や成果を把握できていない、情報不足などで、評価をするのに不安があり的確な判断ができない場合に起こる可能性があります。
言葉の通りの意味なので、「中心化傾向」は覚えやすいですね。
まとめ
今回は人事考課(人事評価)について、キャリアコンサルタント学科試験では押さえておきたい評価誤差(エラー)を中心にお伝えしました。
それぞれ日本語が持つ意味などと絡めて覚えると、それほど難しくはないと思いますが、キャリコン学科試験では、ひっかけるような選択肢の文章も。
例えば、「ハロー効果」と「寛大化評価」とは混同しやすいので区別がつくようにしたいですね。
また、わたしが作問者だったら、次のような×肢が作れるなと。
×肢の例
「近接誤差」は、被考課者に近い立場の者が評価する際に甘い評価傾向になることを指す。
惑わされないようにしてくださいね!
最後に、スタート問題の解答です。
問題1 × 人事考課制度での原則は、考課者は複数で行い主観などの誤差を少なくすること。考課者は複数ではなく被考課者を最もよく知っている者のみで考課することである、は誤り。
問題2 〇設問のとおり。考課上の評価誤差で「ハロー効果」とは、被考課者のある特性について、例えば「顕著に優れている」といった印象から、他の特性についても同じような考課傾向になることを指す。
問題3 × 考課上の評価誤差で「近接誤差」とは、評価時点からみて最近の行動、成果や出来事の印象が大きく残り、それをもって評価してしまい評価期間を通しての正しい評価なされない傾向のこと。被考課者の特性について実際よりも高い評価(実際よりも甘い評価)をする傾向になるのは「寛大化傾向」。
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