現実療法<ウィリアム・グラッサー>

概要
アイビー、カーカフと共に、1960年代に提唱された包括的、折衷的アプローチ。日本では「選択理論」と言われたりする。グラッサーの現実療法の特徴は、現在の満たされない重要な人間関係に焦点を当てて問題解決を図るカウンセリングである。すべての行動は自らの選択であると考える。「選択理論」では次の5つの基本欲求を満たすことを重要視する。
選択理論
生存の欲求 | 食べる、寝るなど身体的欲求。「安全・安定」「健康」など |
愛・所属の欲求 | 誰かと一緒に過ごしたいという関係性を求める欲求。「愛」「所属」など |
力の欲求 | 勝ちたい、認められたいという欲求。「貢献」「承認」「達成」「競争」など |
自由の欲求 | 好きなようにしたいという欲求。「解放」「変化」「自分らしさ」など |
楽しみの欲求 | 新しいことをしたいという欲求。「ユーモア」「好奇心」「学習・成長」「独創性」など |
補足説明!
選択理論では、人間の行動を「全行動」と呼び、「行為」「思考」「感情」「生理反応」の4つに分けて説明。特に「行為」と「思考」をコントロールすることで、基本欲求をバランスよく満たし、上質世界(自分にとって肯定的な世界)を目指す。
学習POINT!
まずは「現実療法」という名称と、グラッサー版の5つの基本欲求(マズローと混乱しないように)だけ押さえておけばOK。