エリ・ギンズバーグ<職業的発達理論>

概要
1950年代にギンズバーグが発達的キャリア・ディべロップメントを最初に提唱した。簡単に言うと、職業選択は一定時点ではなくて選択・意思決定が繰り返し発達的に行われるということである。
ギンズバーグの理論変遷
ギンズバーグは自らの考え方を途中で修正している。
<訂正前:1950年代>
1) 職業選択は「青年期」の全期間で行われる
2) 職業選択のプロセスは「連続的」「不可逆的」に行われる
3) 職業選択は「個人的要因(興味・能力・価値観)」と「現実的要因(雇用機会)」の妥協である
<訂正後:1970年代>
1) 職業選択は「生涯」を通して行われる
2) 職業選択のプロセスは「後戻り」も可能。ただし、時間や経費の損失を被る
3) 職業選択は「個人的要因(興味・能力・価値観)」と「現実的要因(雇用機会)」の最適化のプロセスである
ギンズバーグの職業的発達の3段階
空想期・児童期(0歳~11歳)
親、大人、学校などから仕事の種類や内容を知る。自由な空想、夢を抱く。
試行期・青年期(11歳~17歳)
4つのステージを経る①興味②能力③価値観④過渡期。
興味を持つもの持てないものを判断し、自分の能力を理解。さらに価値観を明確化し、将来の仕事について関心を持つ。
現実期・青年期(17歳~20歳前半)
3つのステージを経る①探索②結晶化③特殊化。
職業選択肢を探索し、より具体的に職業に必要な能力、価値観を理解。実際に仕事を体験しながら専門性(特殊性)を身に付ける