ダグラス・ホール<関係性アプローチ、プロティアン・キャリア>

概要
ホールは「キャリア」を次のように説明する。キャリアは昇進が早い、遅いなど成功や失敗を意味するものはない。他人によって評価されるものではなく自己評価するもの。キャリアは結果ではなく仕事経験のプロセスである。
プロティアン・キャリア
プロティアン・キャリアとは、従来の組織内キャリアではなく、個人の心理的成功を目指すために、自己志向的に変幻自在に対応していくキャリアのこと。
プロティアン・キャリア | 伝統的キャリア | |
主体者 | 個人 | 組織 |
核となる価値観 | 自由、成長 | 昇進、権力 |
移動の程度 | 高い | 低い |
重要な目的 | 心理的成功 | 地位、給与 |
重要な態度側面 | 仕事満足感、自尊心 | 組織コミットメント、他者評価 |
重要なアイデンティティ | 自分は何がしたいのか | 私は何をすべきか |
重要なアダプタビリティ | 自分の市場価値はどれくらいか | 組織で生き残ることはできるか |
プロティアン・キャリアに必要な2つの中核となる能力(メタ・コンピテンシー)
① アイデンティティー(母親、働く人、地域一員など役割ごとのサブ・アイデンティティも理解できている)
② アダプタビリティ(能力だけでなく動機づけも重要)
学習POINT!
内容を突っ込むとかなり難解な理論のため、プロティアン・キャリアの概要だけ押さえておく。