労働者の心の健康に関する現状について
今回は、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の補足的な説明を。
「ストレス」のテーマの記事にも書きましたが、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合はなんと約6割にもなります。
さらに、経済や産業構造の変化など、私たちの働く環境や状況は激しく変化を続けており、求められる仕事の「質や量」に対して強いストレスになっていると感じる人が多いという調査結果も。
この辺りの労働者の心の健康に関する状況を今回はもう少し詳しくお伝えしていきます。
労働者の心の健康に関する現状について
キャリアコンサルタントとして「労働者の心の健康に関する現状」は知識として持っておきたいですね。
心の健康対策に取り組んでいる事業所の状況、精神障害等による労災認定などの状況を1つずつ紹介していきます。
▼参考になる資料▼
▼「労働者の心の健康の保持増進のための指針」関連の記事▼
心の健康対策(メンタルヘルスケア)の実施状況
平成29年、心の健康対策に取り組んでいる事業所は58.4%。
事業所規模別では、100名以上のすべての規模で9割越えと言う結果ですね。
また事業規模が1000名以上の場合は98.9%、500~999人は99.8%と100%に近い結果になっています。
<引用:労働者の心の健康の保持増進のための指針>
尚、取り組んでいる事業所の取組み内容は次のとおり。
心の健康対策の取組み内容(複数回答)
- 労働者のストレスの状況などについて調査票を用いて調査(ストレスチェック):64.3%
- 労働者への教育研修・情報提供:40.6%
- 事業所内の相談体制の整備:39.4%
職業生活での強いストレスについて
次に平成29年労働安全衛生調査(実態調査)によると、
職業生活における強いストレスの原因
- 仕事の質・量 62.6%
がダントツに多く次いで、
- 仕事の失敗、責任の発生等:34.8%
- 対人関係(セクハラ・パワハラを含む):30.6%
- 役割・地位の変化等(昇進、昇格、配置転換等):23.1%
<引用:労働者の心の健康の保持増進のための指針>
精神障害等による労災認定
次は、業務による心理的な負荷が原因となって精神障害を発症、または自殺をしたとして労災認定される事案について。
最近増加していますよね。
ニュースや、お昼間のワイドショーでも取り上げられ、その現状を見聞きすると想像をはるかに超える過酷で理不尽なものもあり驚くばかりです。
<引用:労働者の心の健康の保持増進のための指針>
職場のいじめ・嫌がらせについて
労働者のメンタルヘルス不調の原因になる可能性のある「職場のいじめ・嫌がらせ」についても増加の傾向です。
平成20年に比べて平成29年は2倍までにはならないものの、大幅に増えているのがわかりますね。
<引用:労働者の心の健康の保持増進のための指針>
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