【キャリアコンサルティング】意思決定の支援方法!大切なことは?

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キャリアコンサルティングのなかでも、意思決定に関わる相談は多いですね。

AとBの選択肢があって、どちらを選んだらいいか悩む。

こんなことは別にキャリアコンサルティングに限った話ではありません。ありとあらゆる場面で、選択決断をせまられます。

もちろん、最終的に意思決定するのは相談者です。

私たち、キャリアコンサルタントはどんな支援ができるのでしょうか。どんなことに注意しながら関わることが必要なのか。

意思決定に関わる場面での相談業務について、もう少し見ていきましょう!

【キャリアコンサルティング】意思決定の支援方法!大切なことは?

どんな人でも何かを選ばないといけないときには悩みます。

とくに、選ぶときの判断基準が明確でないときは尚更ですね。

逆に、選択をせまられたときに判断基準が明確ならあまり悩まずに選ぶことができます。

たとえば、近所の社労士事務所で働くのか、遠方のハローワークで働くのか。

相談者は社労士資格もキャリアコンサルタント資格も保有。現在の興味はキャリコンの実務経験を積んでいきたいと思っています。そうであれば、ハローワークで働いたほうが良さそうです。

ただし、相談者は今は子育てに負担のない範囲で仕事を探したいと決めている。このような場合であれば、あまり悩まずに、近所の社労士事務所を選ぶはずですよね。

このように、本人がなにを一番大事にしているのか。

なにかを選ぶときの判断基準が明確であれば、意思決定をせまられたときに迷いが少なくなります。

意思決定の支援をするときに、クライエントが何に重きを置いて選んでいくのか。判断基準の優劣を整理してあげることを忘れないように!

意思決定は必ず本人の自己責任で!

意思決定の支援は、どちらかの案を選択することになるので、その判断によっては相談者さんの人生に大きな影響を及ぼす可能性もあります。

なので、意思決定したことは本人の自己責任であることをしっかりと伝えておきましょう。

キャリアコンサルタントは相手に強制させることはありません。

相手が納得して選んでもらえるように最大限のサポートをするだけです。

すべての責任は、クライエント本人にあることを忘れないでくださいね。

キャリコンは無責任ではないのか?

こんなこと書くと、無責任なのでは?と考える人がいますが、それは違います。

私たち対人支援業務は、クライエントさんの自己決定権を最大限尊重しているのです。

なので、どんな選択をとろうが(仮に自分と違う選択肢だったとしても)クライエントさんが希望されたことを全力で応援する役割を担っています。

そのかわり、クライエント自身も「自分の責任で選ぶこと」「責任転嫁をしないこと」を理解したうえで相談することが大事になります。

意思決定の支援で実践したいこと

  1. 選択肢のメリット、デメリットを整理すること
  2. 1つを選択するということは他の選択肢を捨てるということ

1)選択肢のメリット、デメリットを整理すること

さきほど、キャリアコンサルタントはクライエントさんが選ばれた選択肢を全力で応援する、という話をしました。

ただし、何でもかんでも単純に応援するのではありません。

しっかりと、メリット、デメリットを整理しながらクライエントさんにとって一番ベストな選択は何かを一緒に考えていきます。

場合によっては、自分の意見もしっかり伝えることも必要です。

この場合でも、最終的にはクライエントさんが選んだという認識を忘れないようにしましょう。

たとえばこんな感じです。

(説明の都合上、かなり省力して展開していますのでご注意くださいね)

CL:約40年勤めた会社を60歳で定年になり今後、再雇用で働くか、退職してまったく違う仕事に転職するか悩んでいます。

CC:再雇用か転職かで悩んでおられるのですね。それぞれの選択肢でどんなことを考えておられるか教えて頂けますか。

CL:再雇用の場合は、これまでと同じ仕事内容で、お給料は半分程度になってしまいます。慣れているという点では不安はないし、基本経済的な心配もないのですが、正直もうやり尽くした感はあってやりがいはまったくありません。転職の場合は、昨年キャリアコンサルタントの資格に合格したので、これまでとはまったく違う仕事になるのですが、若者の就職支援に関わってみたいなと。ただ、仕事があるのかどうか不安ですね。

CC:どちらに気持ちは傾いていますか?

CL:うーん、就職支援、相談業務は未知の世界で正直不安が強いので、もう少し再雇用で今の会社で働いたほうがいいのかもと思っています。

基本、この流れだと「再雇用」を応援することになりますよね。

ただ、キャリアコンサルタント側として、もう少しチャレンジ精神のことも伝えておきたい場合には、ここでキャリアコンサルタントが思っていることもすべて伝えておきます。

CC:相談業務が未経験ということで、不安が強いということですね。確かに、再雇用を選択された場合は、慣れているので不安はないですよね。ただ、やりがいがない仕事を続けるということで充実した時間を過ごせないことにもなるかなと。その点についてはいかがでしょうか。

CL:そうですよね・・・。やりがいはまったく感じないので、無気力で仕事をすることになるかもしれません。

CC:経済的な不安がないとのことですし、ここまで約40年働いてこられたということで、勇気を出して新しい仕事にチャレンジすることも私としてはありかなと。もちろん、簡単ではないことなので、そこは覚悟が必要にはなりますが。

CL:そうですね。思い切って仕事内容を変えてみるのもいいかもしれませんね。

かなり、省略しているので強引さは否めませんが、ここで伝えたいことは、相談者がとった選択肢についてデメリットとキャリアコンサルタントの考えもお伝えしたということです。

これって、かなり勇気のいることですよね。

これによって、相談者が「転職してみようかな」と、最初の選択肢を変えることになるかもしれません。

ただし、何度もお伝えしますが、提案をしたとしても最終的に決断するのは、相談者であることを忘れないでくださいね!

キャリコンサルタントは自分の意見を言うことがダメなのではなくて、すべての選択肢についてメリット、デメリットをしっかりと伝えてあげることが大事になってきます

2)1つを選択するということは他の選択肢を捨てるということ

当たり前のことですが、1つの選択肢をとれば、もう1つの選択肢を選択することはできません。

仮に、選択したほうが上手くいかなかった。

このときに、相談者は「もう1つの選択肢を選んでおけば良かった」と後悔することが考えられます。

どっちの案が上手くいくかどうかなんてことは誰にもわかりません。

なので、上手くいかないこと、不測の事態が発生する可能性があることも、最初からちゃんと伝えておくことも大切ですね。

要は、現時点でこの選択が一番ベストであること。後悔のない選択だということ!

 

以上、【キャリアコンサルティング】意思決定の支援方法!大切なことは?について解説しました。ぜひ、参考にしてくださいね。

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