キャリコンサルタント試験でどう展開すればいいの?ロープレ進め方、質問のコツは?

キャリコンサルタント試験【実技】対策ヒント集

各種キャリコンサルタント試験では、具体的に「展開」ができているかどうか評価されます。この「展開」がとても難しいんですよね。

そもそも、どういうことが出来ないといけないのかがわかりずらい。また、展開を意識しすぎると信頼関係構築がおろそかになってしまいます。

かといって、寄り添ってばかりいると物足りない感じになってしまうので、対応に苦労します。

そこで、キャリアコンサルティングにおいてどう展開すればいいのか?ロープレの進め方や質問のコツについて解説します。

キャリアコンサルタント試験の展開を攻略するうえでの大前提は?

そもそも展開とは?

キャリアコンサルティングにおいては、来談スタートと終了時点で相談者さんに何かしら変化があること、具体的に行動につながることを求められます。

キャリコン2級技能士検定試験ではこのように説明されています。

具体的展開力:相談者との関係性を意識しながら面談を進め、相談者の訴えを理解した上で適切な目標を設定し、キャリア・コンサルタントとしての対応を適切に選択し、対応できることで、相談者に気づき、変化(問題に対する認知の変化、自分または重要な他者に対する認知の変化、自己の表面的な表現から内面表現への変化、具体的行動や意欲の変化など)が起こること。

国家資格キャリアコンサルタント試験で求められている「展開」についての考え方については、こちらの記事もご確認くださいね。

展開を攻略するうえでの大前提は?

関係構築

まず大前提としてリレーション(関係構築)は必須となりますね!

リレーションが出来ていないのに、気付き、変化、行動変容に繋げることはまず無理です。

なので、まずは相談者さんのお話を受容的態度、共感的理解を大切にしながら、言語、非言語で丁寧に対応する必要があります。

国家資格キャリアコンサルタント試験の場合は、この部分が一番重要で、キャリコン2級の場合は熟練試験なので、展開も重要視されることになります。

キャリアコンサルティング協議会は、国家資格では単に「展開」という言葉にとどめていますね。2級では「具体的展開」と記載されています

相談者の訴えを理解

気づき、変化につなげていくためには、キャリアコンサルタントは必ず「クライエントが訴えたいこと(一番相談したいこと)」を理解できていなければいけません。

もし、これがズレていると単なる雑談に終わってしまったり、核心部分に入ることができなくなります。

実務において「展開」に繋げるために重要なこと

キャリアコンサルタント試験においては、特に考える必要がないのですが、そもそも本当にお役に立つことができるのかどうか。

ここはなるべく初期段階で見極める必要があります。

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関係構築ができている状態で、CLがCCに対して求めていること、期待していることをしっかりと掴み取っておく必要があります。もし、その期待に応えられないのであればリファーしたほうがよいので。自己重要感をみたすための相談対応にならないように注意しましょう。
下記のような質問をストレートにしてもいいですね。
「今日の面談で私にどんなことを期待されていますか?」

こういった質問を投げかけることで、CLが今日どんな目的で相談にきたのかも理解できるようになるので。

展開を意識したロープレ進め方、質問のコツは?

では、具体的にどんな風に進めていけばよいのでしょうか。

私が運営している対人支援のプロを育てる複合型研究施設「Shien.Lab」では、色々な角度からの関わり合い方を紹介していますが、その中でも基本3つをご紹介しますね。

CL自身に考えてもらうことで展開する

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【CL自身に考えてもらう】ことはすごく大切です。提案、アドバイスは最後で構いません。
*今の状況に対してどう感じているか?
*今1番引っかかっていることは何か?
*今1番大事にしていることは何か?
*今それに対して考えていることは何か?
*どうしたいか? 

提案、アドバイスを急がない

基本的なスタンスとしては、今の現状、これまでの行動、自分の性格、サポート体制、お金の事情など、すべてをわかっているのはクライエントです。

それが仮に歪んだ、間違った捉え方であったとしてもです。

  • クライエントが今なにを感じて、何を考えているのか。
  • どんなことを出来そうだと思っているのか。
  • 今後どう対応していこうと思っているのか。

まずは、これらを語ってもらうことを忘れないでくださいね!

希望、願望を語ってもらう関わりで展開する

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【希望、願望を語ってもらう関わり】も大事になります。
*どんな課長になっていければいいなーと思いますか?
*ご主人にどんなことを理解してもらえると嬉しいでしょうか?
過去の出来事ばかりに囚われていると、その枠内でしか物事を捉えることはできないんですよね。

気持ちの変化、行動の変化につなげるためには、過ぎ去ってしまったことの原因分析をするよりも、未来に向けてイメージしてもらうことも大切です。

前向きな明るい未来を自由に語ってもらいましょう!

国家資格キャリアコンサルタント試験をJCDAで受験される方は、未来質問をする場合はできるだけタイミングを遅らせましょう。基本は、丁寧に過去の出来事、今の状況をお聞きすることが大事です

立場を入れ替えて考えてもらうことで気づきを与える

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【立場を入れ替えて考えてもらう】テクニックも!
*もし、あなたが年上の部下だったとして、どんな風に対応してもらいたいですか?
*もし、あなたが相談員としてこの相談を受けたらどんなアドバイスをしてあげますか?
決してスキルに走ってはいけませんが、有効な場面で使ってみましょう!

私たちは、自分が当事者になるとどうしても視野が狭くなってしまい、歪んだ捉え方や思い込みをしてしまいます。

そこで、立場を入れ替えて俯瞰的に考えてもらうことで「確かに、自分が年上の立場であれば、こんな風に関わってもらえれば嬉しいかも」とか気づいてもらえます。

立場の入れ替えを使えば、なんとなく鋭い質問ができるのでとにかく使ってみようと安易には考えないようにしましょう。タイミング、CLにあわせてスキルを使うことが重要です

以上、簡単にキャリアコンサルタント試験の「展開」を意識したロープレの進め方、コツについて解説してきましたが、いかがでしょうか。

他にも、展開方法はいろいろ考えられますので、少しづつ工夫改善していきましょう!

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