国家資格キャリアコンサルタント実技面接試験は、15分のロールプレイング試験と口頭試問5分程度(試験からの質問に答える)で構成されています。
口頭試問はどんなことを聞かれるのでしょうか。また、採点上どれくらい影響があるのでしょうか。
口頭試問にすごく苦手意識を持たれている方もおられます。
過去の質問例などもご紹介しながら、準備や答え方のコツについて説明しますね。
これで口頭試問対策はバッチリです!
口頭試問は採点にどれくらい影響があるのか
口頭試問はどれくらい合否に影響があるのか気になりますよね。
中心は面接ロープレであることは間違いありませんが、口頭試問も評価の対象になっています。
キャリコンサルティング協議会(キャリ協会CCC)の「自己評価」と、日本キャリア開発協会(JCDA)の「主訴・問題把握」という評価項目は、口頭試問の出来が影響を及ぼすと考えられます。
両団体の評価項目の違いや詳細について下記記事でご確認ください。
さらに実はJCDAは「振り返り」「将来展望」という基準もあります。
口頭試問がなぜ試験に含まれるのか?
そもそも、なぜ試験の評価に口頭試問も含まれているのか。
本来なら、面接がうまくできていればそれで問題ないはずです。しかし、こういった面接というのは絶対的な答えはないし、キャリアコンサルタントがどういうスタンスで対応したのか。自らで振り返ることが常に要求されているのです。
試験官にしても面接だけみていても、CCがどんなことを考えているのかすべてを理解することはできないので、口頭試問で確認していくことになります。
リスクを取らないように!
せっかく無難に面接をこなせたのに、口頭試問で積極的に回答してしまうことで「えっ、そんなことを考えながら対応していたの!」って間違った見立てや危ない考え方を持っていることがバレてしまうこともあります。
2名の試験官から質問される
2名の試験官別個に質問
基本試験官は2名います。多くの場合は、それぞれの試験官から質問をされます。おそらく質問する内容について役割分担は決まっているかと思います。
口頭試問の数は
基本は4個くらい。
ただ、多い人になると6、7個質問されることもあります。(おそらく1つひとつの質問に対する回答が短くて時間が残っていると追加で質問されるのかなと)
時間は厳守
口頭試問の時間は5分と決まっています。
試験は時間どおりに進めていかなければいけないので、延長はできません。
国家資格キャリアコンサルタント試験の口頭試問対策
口頭試問が苦手な方は準備をしっかりやっておくこと
過去の傾向を踏まえると、おおむね聞かれることは決まっています。
となると、ある程度は予め答える内容を準備しておくことが可能です。
口頭試問が苦手な方は、しっかりと事前準備をやって本番にのぞみましょう!
過去口頭試問①「できたこと、できなかったこと」答え方コツ
これは必ず聞かれる質問ですね。
できたこと
できなかったこと
「ちょっとクライエントさんにとってわかりづらい表現で質問してしまった箇所(※)があったので、もっとスムーズにわかりやすく関わることができれば、もっと良かったと思います」
※ 明確にこの場所と言えるのが一番ベストです
「後半ややもたつきがあったと思います。もう少しクライエントさんの気持ちや考え方に変化があらわれるような関わり合いができれば、もっと良かったと思います。」
※ 今どんな関わり合いをできそうですか? と突っ込まれる可能性はあります
過去口頭試問②「主訴はなにか(CLの問題点はなにか)」答え方コツ
CLさんが今日の面談のなかで一番訴えたかった(相談したかった)ことは何かを答えます。JCDA的には「主訴はなにか」。キャリ協会的には「CLの問題点はなにか」という質問です。
これは、さすがに事前準備はできません。
15分のなかで聴き取った内容をコンパクトに要約するイメージで答えましょう。とくに、最初の5分間でクライエントが話したことは必須となります!
過去口頭試問③「CCからみたCLの問題点はなにか」答え方コツ
キャリコンサルタントからみたクライエントさんの問題点はなにかを答えるのですが、これは半分くらいは準備できますね。
もちろん、面接内容を理解できていないとダメですが、両団体ともに常に論述試験で問われるので、答え方は訓練できているはずです。
なので、口頭試問でもそのスタイルで答えることができればOKです!
国家資格キャリコンの場合は、何個も答える必要はないので、そのロープレで特に気になった2つくらいを答えることができれば大丈夫です。
過去口頭試問④「今後どう展開(支援)していくか」答え方コツ
これも両団体とも必ず論述試験で出題されますので練習を積んできているはずです。
口頭試問でも同じような感覚で答えるようにしましょう。
時間も意識する
以上、代表的な質問について見てきました。
5分程度と決まっていますので、1つの質問についてはおおよそ1分程度で答えることができるといいですね。
あんまりテキパキと答えてしまうと、想定外の追加質問をされてバタバタ困ることになってしまいますので。
その他、こんな質問をされたりします
国家資格化される前によく聞かれていた質問も入っています。
最近ではあまり聞かれていないので、あくまで参考程度に。
●今回の事例は難しかったですか。簡単でしたか。
●一番寄り添うことができたと思うところはどこですか。
●寄り添うとはどういう意味ですか。
●×××という質問をされた意図はどこにありますか。
●自己探索の質問は何のためにしますか。
●なぜ感情の反映が必要だと思われますか。
●このクライエントを支援するためのポイントは?
●今回の受験に向けて特に力を入れて準備されてきたことは?
●クライエントの性格をお見立てください。
●クライエントの感情を一言でいうと。
●どのような点でクライエントに共感できましたか。
●クライエントは最終的にどうされると思いますか。
●問題解決にむけてどのような仮説をもっていますか。
●沈黙は必要だと思いますか。
●今回のロープレは何点ですか。
より具体的な事例を使っての口頭試問の答え方についててはこちらの記事をご確認くださいね。
さらに、試験合格テクニックだけでなく、口頭試問の本質について私なりの意見を書いておきました。自由に答えられるのであれば私ならこんな対応もありだと考えています。
以上、国家資格キャリコンサルタント試験の口頭試問対策となります。
ぜひ、口頭試問を無難に乗り越えていきましょう。
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