口頭試問の本質を考える【キャリアコンサルタント面接試験合格を無視】

キャリコンサルタント試験【実技】対策ヒント集

キャリアコンサルタント面接試験は、ロープレのあとに5分程度の口頭試問があります。

これまでにもキャリコン口頭試問対策については、ヒントを記事にしてきました。

テクニックや答え方など、まだ確認されていない方は、ご確認くださいね。

今日は、もう少し突っ込んで口頭試問の本質について考えてみようと思います。

試験対策うんぬんというよりは、なぜ振り返りが必要なのかなど深堀りしていきます。

口頭試問の本質を考える【キャリアコンサルタント面接試験対策】

とくに試験とか関係なく、対人支援のスキルアップをはかるためには、常に自分の面接ロープレの振り返りは行わなければいけません。

  • 本当にこの面談でよかったのか
  • もっと違う方法があったのではないか
  • どうすれば認知の変化を起こすことができたのだろうか など

私も常に自分の方法が偏っていないのか。

相談を受けているときに、自分のこころがどう動いているのかなど、「クセ」を感じ取れるようにしています。

それでも、うまくいかないことは多々あります。

多田が面談で失敗するときのクセ

ちなみに、私の場合だと上手くいかない場合は、おおよそ次の傾向があるなと感じています。

インテーク面談で相談者がやる気満々のことを言いつつ行動できていない場合に、少し厳しめのことを伝えてしまうと、実は自己効力感が低めのクライエントさんで「私なんてやっぱり無理なんだ」と不安にさせてしまうケースなど

これは、「この人だったらここまで伝えても大丈夫かな」と判断したけど、私が想像しているより自己効力感、自己肯定感が低かったために起こるミスなんですね。

ポイントは「クライエントさんのやる気満々の言葉」なんですが、表面上の言葉に引っ張られてしまうのです。

インテーク面談のときには、クライエントさんも気持ちが盛り上がっているので、前向きな言葉が出やすかったりするんですね。

でも、実際にはこれまでも行動が取れていないのであれば、そこをじっくり聴くべき。それか、本当に確実に1歩を踏み出せるような方向性を一緒に考えるべきなんです。

なのに私は「行動しなければ想いを実現することができない」という信念を持っているので、なんとか行動を促すための厳しめの話をしてしまうといった感じですね。

さすがに経験を積むと、そういった失敗も少なくはなってきますが、どんな熟練キャリコンでも自分なりの失敗の「クセ」があるものです。

そのクセを見つめ直す時間

つまり、どんな人にも聴き方の「クセ」があり、それを見つめ直す時間が必要ということです。

それが口頭試問の本質と考えれば、試験で合格するためのテクニックだけでなく、もう少し俯瞰的に口頭試問の準備ができるのではと。

たとえば、下記のような特徴も広い意味で「クセ」の1つなんですね。

  • 緊張しやすい自分
  • すぐに整理ができない自分
  • 自分がなにを質問したか覚えていない自分
  • 試験官からの質問がアタマに入ってこない自分
  • しどろもどろで上手く言葉が出てこなかった自分 など

なので、試験合格のためにはテクニックも大事なのですが、口頭試問は自分のことを振り返る貴重な時間なんだと捉えてみてくださいね。

本質をふまえた口頭試問の答え方一例

まず、最初にお断りしておきますね。

いまからお伝えする内容は、試験攻略法ではありません。合格するための口頭試問対策は、最初に紹介した記事で確認してくださいね。

面接でできたこと、できなかったこと

たとえば、この面談で出来たことを聞かれたときに、普段の友人から相談を受けているときと比べてどうなのか。仕事でも対人支援の業務をされている方は、それと比べてどうだったのか。

私は上記でも述べたように、自分の「クセ」を修正していくため。俯瞰していくために振り返り時間が必要だと考えています。

であれば、今回の面談でできたことは、「普段」と比べてなんですね。

そもそも、いつも学生相談をやっている方が、本試験で55歳のシニアキャリアの相談を受けたとしましょう。

ふだんと対象者も悩みもまったく違います。

どこが出来て、どこが出来なかったのかも、普段の学生面談と比べて自分自身で振り返って、なにか気づきを得られなければ(現場で活かすことができなければ)振り返っても意味がありません。

【できたこと】普段は学生対応ばかりしていてアドバイスをどんどんやっているのですが、今日は55歳のクライエントさんということで、私よりも経験値も豊富な方でしたので、すぐにアドバイスをすることは控えて、じっくりと年配者の方からお話を聞かせて頂くという心構えで進めることができたので、そこは良かったと思います。学生相談でもアドバイスばかりしなくてもいいのではということに気づけました。
【できなかったこと】普段55歳の方から相談を受けることがなく、クライエントさんの生きてこられた時代背景などすぐにイメージすることが出来ず、受容、共感することが難しかったです。自分が体験したことがない話を聞くときには、もう少し具体的に状況をお聴きしつつ、そのときに大事にされてこられた価値観などを引き出せれば良かったと思います。学生相談でも、学生の時代背景、見てきた風景を感じるようにしていきたいです。

いかがですか。

本番での振り返りによって、実際の現場においてどんな面談をすればいいのか気づくことができていますよね。

試験に合格するためだけの口頭試問より、受験者ひとりひとりの置かれている環境も経験も違うわけで、そういったことを踏まえて答えてみると、試験以上の価値は得られるのではないかと思います。

キャリアコンサルタントから見たクライエントの問題点。今後の方策

もう1つみておきましょう。

キャリコン試験では、キャリアコンサルタントから相談者の問題点を指摘することが重要視されます。

これって、「自分のことは棚にあげて」答えますよね。

実際、自己理解のための棚卸しってちゃんとやったことある方ってどれくらいるでしょうか。

なのに、平気で「自分がなにをやりたいかわかりませんという発言から、自己理解不足があると感じました」「今後は、ジョブカードを使いながら、興味、適性、強み、価値観の棚卸しを一緒にやっていきたいと思います」という感じで答えます。

個人的には、こういうのは試験合格のためのテクニックなんですよね。

もちろん、自分が完璧に自己理解ができていないと、問題指摘してはいけないということはありません。

ただ、そんなに簡単にできることなんでしょうか。

そこまでの効果が本当にあるのでしょうか。

こういった観点からすれば、自分の体験談もふまえて、もっと現実的に役立つ問題把握や方策を答えるのも大事かなと思います。

【CC視点でのCLの問題点】「自分が何をやりたいかわからない」ということで、焦りと不安を抱えています。私も焦りや不安があると、いろいろなことが億劫になってしまいます。さらに、具体的な方法がわからないので、動けなくなってしまっていることが問題かなと思います。
【方策】実際、過去を振り返ってもらうことも必要かなと思いますが、私もその振り返りの大変さがわかるので、まずは、今すぐどんなことができそうなのか。私が何個か質問しながら、すぐに取りかかれそうなことを次回の面談で一緒に考えてみようと思います。

試験合格とは関係ないのですが、口頭試問が自分の面談を振り返って感じたこと、現場で活かせることに気づくことが本質だと捉えるのであれば、こんな答え方も必要なのではと個人的には考えています!

では、口頭試問の本質を考える【キャリアコンサルタント面接試験合格を無視】について深堀りしてきました。ぜひ、参考にしてくださいね。

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