キャリアコンサルタント試験実技面接ロープレ試験が一番むずかしい所は、相談者の相談がほんとうの事例ではないということ。
なので、どこかしらに違和感があります。
「そんなことない。しっかりと作り込まれているし、そんなことは考えてはいけない。本当の相談だと思って対応すべき」との意見もわかります。
それでも、私は「演技は、本物のリアル相談とは違いがある」という考えですね。
本当に自分が体験したこと、細かやな感情の揺れや思考の変化を表現できることは無理だから。
こういうことを前提に、それでも相談者さんはしっかりと役を演じてくれています。
その演技に対してどう対応できるか。
ここについて解説をしていきますね。
【キャリアコンサルタント試験面接対策】相談者の演技にどう対応する?
キャリコン面接試験の相談者さんはバイト。
おおむね合格者がバイト(日給1万円程度)で担当しています。
合格していろいろ活動をしていると、相談者のバイト案内が届くんですね。で、一応審査みたいなものがあって、それを通過した人が相談者役を演じることに。
私の教え子もこれまでにバイトを経験した方がいます。
バイトさん同士で練習も
バイトは与えられた事例を徹底的にイメトレします。
- どんな風に演じるのか。
- どんなことを聞かれるのか。
- どんな人物像にするのか。
こんなことを色々と想定するわけです。
バイト同士が集まって、役のつくりこみも行っています。
ただ、細かい部分まであわせることはできないので、あとはバイトさんにお任せということです。
こういった事情を知っておかないと、違和感に負けてしまいます。
相談者の演技にあわせて展開をする方法
- 違和感を気にしすぎない
- 準備してきている内容を話してもらう
- 細かい描写を突っ込まない
- (おまけ)午前と午後では完成度が違う
1)違和感を気にしすぎない
先ほども書いたとおり、敏感な人ほどちょっとしたことが気になります。
- あんまり感情が入ってなかった
- 現実的にほぼありえないようなイメージがしづらい回答だった
- 質問したことに対して答えられなかった など
私も、クライエントさんの表情、言葉のトーン、空気感、感情の揺れ、思考の整合性など、とても気になる方です。
クライエントさんが感度の悪い人になると、そこが掴みづらい。
「えっ、さっきの発言と今の発言の整合性が取れていないやん」って感じやすいんですよね。
これが、本当の実務だとこんなことを考える必要がないんです。
でも、こういった試験方法だと考えるなと言われても考えてしまうので。
2)準備してきている内容を話してもらう
もともと用意されてあるストーリーがあります。
概ね、この事例では「ここがポイントですよ」というものを、あらかじめ事例ごとに伝えられているんですよね。
さらに、バイト同士でも聞かれそうな質問などを想定して、答えをある程度は準備しておかないといけません。
これは考えればわかりますが、本当の自己体験ではないので、細かいことを聞かれるとわからないんですよね。
なので、念入りに準備をしておかなければ即座に対応することができないので。
準備してそうなことを話をしてもらえるように
準備してきていることを自由に話してもらえるようにすることが大事。
そのために大事なことは、「伝え返し、言い換え」「オープンクエッション」の技術です。
このあたりについては別記事で詳細に説明していますので、まだの方はご確認くださいね。
3)細かい描写を突っ込まない
先ほどの続きになりますが、想定外のことを聴かないことです。
具体的に、想定外のこととは、細かく突っ込んでいくこと。とくに、細かい事象、状況については、準備していないことがあります。
【一例】
CL:ブログを使って今後副業も頑張っていければと思っているんですが。結構、今もがんばっています。
CC:どんなブログの内容ですか?差し支えなければ教えてもらえますか。
CL:猫が好きなので、猫のことを書いていければいいなと思っています。
CC:猫のブログ、いいですね。ブログで報酬を得るとなるとSEOとか必要になったりすると思いますが、そのあたりの知識についてはいかがですか?
CL:(SEOって何・・・?)そこはあんまり考えていないんですよね。
こんな感じになってしまいます。
頑張っているのだったら、ちょっとくらいSEOのことは知っているハズなのですが、わからないので答えようがないんですよね。このあたりが、ちょっとした整合性のなさというか、実体験ではないのでズレが出るということ。
あなたが、SEOのことを知っていても、相談者さんは細かいことを知らないし、準備をしてきていませんから。
4)(おまけ)午前と午後では完成度が違う
ここはオマケです。
受験は、早い時間帯のひと、真ん中のひと、遅い時間帯のひとに分かれます。
で、早い時間帯の受験になると、バイトさんが慣れていなかったりするんですよね。
遅い時間帯になると、そこまでに5人以上こなしてきているので、実際にどんなことを質問されたのかもアタマに入っています。
それに対して準備もできますよね。
となると、後半になれば心に余裕が生まれてくることになります。演技も上手になるのが普通です。
であれば、後半組のほうが得なんでは?と思われるかもしれませんが、一概にそうとは思いません。心に余裕が生まれる分、若干イタズラ心みたいなものも芽生えて、ちょっと意地悪をしてみたくなったり。
また、前半の上手な人と比較して、物足りなさを感じて演技が雑になってしまったり。
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コメント
初めてコメントさせて頂きます。取得者ですが、3,4回程実技を行ないました。
中には17字程度の言葉しか言わず、何を聞いてものらりくらり的で、これまでカウンセリングをしてきた者として、かなり違和感を覚える回もありました。役ではないCL経験を何回もしておりますが、CL役を行うのであれば、一度私的にカウンセリングを受けるのは大切かなと感じております。