キャリアコンサルタントは意味ない資格なの?怪しいという意見

キャリアコンサルタント、対人支援に役立つ小話

「キャリアコンサルタント」で検索すると、意味のない資格、怪しい資格という意見がチラホラ。

うーん。キャリアコンサルタント試験対策講座を運営し、かつ、自身もキャリアコンサルタントとして活動している身としては、さみしい限りです。

ただ、こういった意見に対して反論だけしていても仕方がないので、冷静になぜこういった意見が出てしまうのか。

また、現状わたしが感じていることについても書いていきますね。

キャリアコンサルタントは意味ない資格なの?怪しいという意見

キャリアコンサルタント資格が国家資格になって約3年。

2019年6月現在、キャリアコンサルタント登録者は約45000人程度となっております。

平成 28 年4月より、職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門家として「キャリアコンサルタント」が職業能力開発促進法に規定されました。

キャリアコンサルタントは登録制(5年の更新)の名称独占資格とされ、守秘義務・信用失墜行為の禁止義務が課されています。

キャリアコンサルタントになるためには、キャリアコンサルタント試験に合格等の上、キャリアコンサルタント名簿に登録することが必要になります。

キャリアコンサルタントWebサイト|厚生労働省
キャリアコンサルタントになるため(名乗るため)の、キャリアコンサルタント名簿の登録受け付けウェブサイトです。

個人的には、人数は順調に増えているように感じます。

一方、キャリアコンサルタントの認知度や信頼性、専門性についてはどうなのか。

意味のない資格と言われる理由

最大の理由は、独占業務がないことです。

キャリコン資格を取ったからといって、キャリアコンサルタントだけしかできない仕事はありません。

キャリアの相談業務は誰でもできますよね。

キャリアコンサルタント資格なんて不要なのでは、という意見が出ても当然です。

ただ、「意味のない資格」なのかと言われると、そこは違うと感じます。

そもそも『資格』なんてものは、最低限の証明書にすぎません。仕事にどう結びつけることが出来るのかは本人次第です。私は最初から『資格』だけに頼るべきではないと考えています。

  • その分野について一定の知識は保有している
  • 試験官が合格を認定した

キャリアコンサルタントは、キャリア相談で必要な一定の知識を有しています。

まず、キャリアコンサルタント学科試験では、まずキャリア理論を中心に、統計調査、人事管理、労働関連法令、社会保障制度、学校教育制度、メンタルヘルスなどを幅広く問われます。

また、実技論述面接試験では、傾聴姿勢や問題把握の仕方、方策提案について学びます。

これらの基礎を習得できていると認められたものが「合格」=キャリアコンサルタント登録をできることになっています。

だからといって、これで「価値ある資格」とは言えません。

先ほども書いたとおり、最低限の信頼性が担保されているということです。

このあたりについては、キャリアコンサルタントの将来性という記事でも実情を踏まえて書きましたので参考にしてくださいね。

怪しい資格と言われる理由

怪しい資格と言われる理由は、何個かあると思いますが、ここで2つ挙げておきますね。

  1. スキルが追いついていない
  2. 養成講座代金、受験費用、更新研修が高い

1)スキルが追いついていない

先ほど最低限の知識を習得していることは証明されていると書きましたが、あくまで最低レベルです。

実際に、仕事で報酬をもらってやっていくレベルと考えると、スキルが不足している方が多いというのが実情です。

私は「キャリアコンサルタント試験対策講座」を約7年、2000人以上のかたの指導に関わってきましたが、個々人によって傾聴力の差はかなりあると感じています。

それは実務経験が長いひとも含めてです。

  • 関係構築がスムーズではない
  • 受容、共感的理解が足りていない
  • 自己一致ができていない など

なので、合格者のなかでも対人支援レベルにかなりの差があって、もしスキル不足の相談員にあたってしまうと、不満に繋がってしまうと考えられます。

更新研修というスタイルで、スキルアップをすることが義務付けられているのですが、正直効果があがっていないのが実情ですね

2)養成講座代金、受験費用、更新研修が高い

怪しいと言われる理由が、養成講座代金、受験費用、更新研修代が高いということですね。

  • 養成講座代金:30万程度
  • 受験費用:4万円程度
  • 更新研修代(5年間):1コマ15000円程度✕8コマ程度は必要=12万円程度

養成講座代金は、実務経験者であればカットできたり、給付金制度で半額くらいまで押さえることが可能ですが、それでも安くはないですよね。

これをどう考えるのか。

もし仮に給付金制度利用で半額で済ますことができるのであれば、更新研修代を除けば20万円程度で済みます。

個人的には、養成講座は集合形式で丸1日講座を10日間ほど受けることを考えれば、これくらいの金額は当然かなと。

もちろん、安いとは言いません。

ただ、認知度が低い、独占業務がないとはいえ、それでも「国家資格」を手に入れるわけですから、そこは投資する価値があるのではないかなと。

キャリアコンサルタント資格を知らないひとに、「国家資格なんです」といえば、少なくとも「へー、すごいですね」と一定の興味を示してくれます。私はこれだけでも価値はあると感じています。

怪しさを取り除いて、価値ある資格になるためには

一般の方に信頼ある資格と認知されて、かつお役に立てるためには、私としては以下の2点がポイントかなと。

  1. 試験制度を見直すこと
  2. 個々人が自己研鑽を積む

1)試験制度を見直すこと

これは常々訴えているのですが、国家資格キャリアコンサルタント実技(論述+面接)の合格率を下げるべきだと考えています。

現在まで実技合格率は60%~70%を推移しています。

さすがに高すぎます。

養成講座卒業、更新研修などで一定以上の質を確保できると考えているのですが、無理ですね。

入り口の部分で、もうちょっと厳格にしなければ、一定レベル以上の質が確保できません。

今から受験の人にとってもメリットになります

「そんなことして欲しくない」という思われるかもしれませんが、資格に価値がないと意味がないのです。

「難易度があがってから合格した」というのも、自分の自信にもつながるので。

ただ、国家資格は標準レベルなので「40%~50%程度の合格率が妥当」と考えています。

国家資格キャリアコンサルタント実技試験の難易度をもう少しあげるべき! 面接ロープレがうまくできていない人が合格してしまうと一定以上の質を確保できなくなります。

2)個々人が自己研鑽を積む

個々人が、対人支援スキルの向上をはかるのは当然ですね。

  • 合格後さらにどの分野で専門知識を高めていくのか
  • どんな人たちにお役に立てるように努力するのか

私は、対人支援のプロを育てる複合型研究施設「Shien.Lab」で、ロープレスキル向上だけでなく、自分ブランディング手法などをお伝えしています。

「Shien.Lab」には、いろいろな年齢層、職種の方々が参加されていて、自己研鑽に励んでいますね。

もちろん、更新研修も大事だし、それぞれが自分にあった方法で活躍の場を開拓することが、これからも必要になってきます!

 

以上、キャリアコンサルタントは意味ない資格なの?怪しいという意見について、考察してみました。ぜひ、参考にしてくださいね!

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コメント

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