人の話を聴くのがとても上手な人がいますよね。
キャリアコンサルタント、カウンセラー、コーチ業の方は、傾聴技法の大切さを学んできていると思います。
でも、どうしても上手くいかない。どうすれば、聴き上手になれるのだろう。
テクニック的なことを学ぶよりも、まずは心理学的視点を知っておく必要がありますね。
そのあたりについて書いてみます。
自分の考えていることを理解して欲しい!
なぜ、人は会話をするのでしょうか?
会話をして楽しいと感じるのでしょうか?
1つ考えられることは、「人は自分がいま何を考えているのか」ということについて、わかって欲しいと思っています。
特に、親しい人に対してよりその傾向が顕著ですね。
逆に言うと親しい人(自分が話をしたいと思う人)は、お互いに相手の考えていることを理解してあげようという気持ちを常に持っているはずです。
相談者のことをわかってあげるだけ
対人支援をする場合、まず大切なことはこの大前提なんですよね。
相談者さんは、「私が今どんなに困っているのか。悩んでいるのか。何を考えているのか。どんな状況になっているのか」についてあなたに理解してもらいたいと思っています。
特にインテーク初回面談になると、この人は私のことを理解しようとしてくれているということが伝わる必要があります。
相談者さんが、なんとなくこの人は私の話を理解しようとしてくれていないって感じてしまうと、まず面談はうまくいきません。
とにかく相談者さんは「私のことをわかってね」と思っているので、そのことを忘れずに話を聴いてあげることが聴き上手への第一歩です。
わかってあげるときに感度が悪い人がいる
そっか! わかってあげようと思いながら話を聴いていけばいいんだ!ってなるのですが、一生懸命に相談者が話をしているのに、その話の内容を理解できない。ポイントがズレてしまう人がいます。私は「感度が悪い」って表現しているのですが、一般的に感じていること、考えていることがベースにないといけません。
プロの対人支援者は、その大衆心理みたいなものをわかっています。
常に大衆心理(心理学に近い)と照らし合わしながら、相談者固有の考え方、価値観を聴くことができるのです。
感度を高めるためには?
いっぱいTV見る
いっぱい雑誌見る
いっぱいツイート見る
TVは大衆向けなので けっこう大事。 大衆が何を考えているのか。 どんな感覚なのか。
こういうことがベースにあってこそなんですよね。 心理学って多くの人が どうなのかを考えているので。
TVを見ながら感度を高める
TVといっても、ドラマとかではありません。
一番感度が高まるのは、ゴシップネタを取り扱う番組ですね。
どんなことに関心があるのか。
世間が注目しているような事件や出来事に対して、コメンテーターはどう考えているのか。街の人の声はどんな感じなのか。
自分の考えを修正する必要はないけど、自分の感度をあげておく。
自分の考えはこっちよりなんだ、ということを把握しておくことが大事ですね。
私の考えを認めて欲しい!褒められたい!
私のことをわかってね! のあとには、私の考えていることを認めてもらいたい。すごい、素晴らしいと褒めてもらいたいという気持ちがあります。
聴き上手な人はこれがいとも簡単にできるんですよね。
仮に相談者の考えていることや大事にしている価値観と、自分の持っている基準とあわない場合でも、まずは認めることができます。
ウソを言ってる感覚になる
聞き手(相談員)も、自分の考えや価値観があるので、相手の言っていることに共感できなかったり、なかなか褒める点も見つからない場合もありますよね。
その場合でも、認めて褒めないといけないのか。
そんなことをすると「自己一致」できてないのでは…と。
私はウソを言ってでも、相手に気持ちよくなってもらわないといけないのか。
相談員は話を聴くプロという自覚
相談員はプロです。
相手の話を聴いてあげるプロなんです。
なので、まずは相談者ありき。相手の言っていることをまず認めて褒めてあげればいいのです。そうしないと、その先はありません。
よくいう、自己一致とか言われますが、そんなことは後の話です。
ごちゃごちゃ考える前に、話を聴くプロなんだったら相手から信頼をしてもらうこと。相手に気持ちよく話してもらうことを最優先すべきですね。
学問的なことを学ぶよりも、聴き上手になりたいのであれば、まずは相手の気持ちありきですね!
対人支援のプロは、相手が望んでいることにこたえてこそ!
- 相手はあなたに「わたしのことをわかってね」と思っている
- 相手は「わたしの考えていることを認めて欲しい。褒めてほしい」と思っている
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