対人支援の仕事っていろいろありますよね。
肩書だけでも、代表的なものとして「キャリアコンサルタント」「カウンセラー」「コーチ」「セラピスト」など。
これらの違いって、どう説明できるのか。
私が運営している「対人支援のプロを育てる”複合型研究施設Shien.Lab”」のZOOMオンライン研究会で、ケンケンガクガクと話をしました。
一般の方が持っているイメージや、あとネーミングが及ぼす報酬単価への影響など。
このあたりについて、簡単に比較してみようと思います。
【比較】キャリアコンサルタント、カウンセラー、コーチ、セラピストの違い
結論からいうと、私の考えは「すべて本質は一緒」。
手段や方法は違えど「対人支援」に変わりはないので。
こんなこと書くと、野球選手、サッカー選手、競泳選手、バレーボール選手など、全員「スポーツ選手」だから同じと言うのは、あまりにも雑な考え方で怒られそうですが。
でも、そこまでの違いはないんですよね。
野球やってるのか、サッカーやってるのかは外部から見ればすぐにわかります。区別がつく。
でも、上記4つの人たちが「相談」を受けたとして区別がつかないんですよね。
(もちろん一部すぐにわかる場合もありますが)
なので、一般の方からみて区別がつかないのだったら、ざっくり「対人支援者」としてくくることもできるのかなと。
では、1つひとつ細かくみていきましょう!
キャリアコンサルタントとは
まずは「キャリアコンサルタント」の定義を確認します。
「キャリアコンサルタント」とは、キャリアコンサルティングを行う専門家で、企業、需給調整機関(ハローワーク等)、教育機関、若者自立支援機関など幅広い分野で活躍しています。【厚生労働省】
「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。
あまりにも、漠然としていますね。
少しだけ補足すると
- 就職活動、転職活動、フリーランス活動など、どんな仕事をやっていけばよいのかの相談&助言、指導
- どんな風に経験、キャリアを積んでいけばいいのかの相談、人間関係も含む&助言、指導
- 仕事でどんなスキル、能力を身につければいいのかの相談、資格も含む&助言、指導
「コンサルタント」のイメージ
研究会で「コンサルタント」のイメージを参加者の方に聴いてみました。
- 問題解決をする
- 特定分野の専門家
- 助言、提案をして行動してもらえるようにする など
いかがですか。
私も同じようなイメージがありますね。
なので、「キャリア」コンサルタントは、「キャリア」のことについては詳しく知っている専門家ということですね。
個人的にはこの「キャリア」という言葉が曖昧だと感じています。
今後はもっと細分化されていくのが理想かなと思います。
- 学生就活専門キャリアコンサルタント
- 障害者キャリアコンサルタント
- 生活困窮者キャリアコンサルタント
- シングルマザー就職キャリアコンサルタント など
カウンセラーとは
(心理)カウンセラーは、相談者の話をよく聞き、共感したり要約したりといった対話を通して、相談者が自らの問題を整理し、自分自身で解決の方向性を見いだして自己成長できるよう支援する仕事。
主に、気持ちの整理、自己理解を深めるお手伝い、自己成長を目指すお手伝いといった感じでしょうか。
心理カウンセラーの領域には、いろいろな資格が存在します。
一例をあげておきますね。
- 公認心理師(国家資格)
- 臨床心理士
- 認定心理士
- 各種団体が発行する認定カウンセラー
- プロフェッショナル心理カウンセラー
- 臨床発達心理士 など
寄り添うイメージが強い
あくまで、イメージになるのですが「カウンセラー」と名乗る人は、キャリアコンサルタントよりも相談者さんの気持ちに寄り添うことを重視する傾向が強いかなと思います。
「問題解決」を放棄しているわけではありませんが、そこに到達するまでじっくり進める感じでしょうか。
なんとなく、話をすべて受け止めて聴いてくれるイメージですかね。
ただ、カウンセラーのなかにも「問題解決」を得意とする人もいますね。もちろん、キャリアに関する相談を受けたり。
コーチ(コーチング)とは
コーチングとは「目標達成に必要な知識、スキル、ツールが何であるかを棚卸しし、それをテーラーメイド(個別対応)で備えさせるプロセスである」と定義。つまり、コーチングとは「自発的行動を促進するコミュニケーション」。(出典)コーチ・エィ
コーチは、クライエントに強制しない。
一方向でなくて、双方向で考えていくプロセスとなるのですが、これは「キャリアコンサルタント」も同じかなと。
選択肢を出したり、提案したりしながら進めることは一緒ですね。
最終的な目標を「行動変容」に置いているあたりも、キャリコンと変わりはないなと感じます。
コーチに対する一般的なイメージ
一般的には、スポーツのコーチかなと。
選手のサポートをしてくれる人。伴走してくれる人というイメージでしょうか。
それが生活、ビジネスの現場にも浸透しているような気がします。
私のなかでは、キャリコン、カウンセラーよりも「質問」を一番多用する感じがします。
それと、どちらかというと「夢、目標」に向かって突き進んでいきたい人をサポートするのに向いているのかなと。
なので、フリーランス、独立起業系の人に対しては「コーチ」の存在は心強いのではないでしょうか。
セラピストとは
セラピスト(療法士、治療士)とは、対話を用いて心と身体をさまざまな方法で癒す人達の事。理学療法士、あん摩マッサージ指圧師、アロマセラピストなど。
セラピストの範囲は広いですね!
その他、セラピストに該当しそうな人たちです。
心理セラピスト
リラクゼーションセラピスト
エネルギーセラピスト など
ケースとしては、本当にしんどい場面が想定されるので、支援者の対応能力がかなり問われます。
セラピストの一般的なイメージ
もしかすると、一般的にはやや「スピリチュアル」的なイメージを持っているかもしれません。
私は一番馴染みがうすいです。
実際、勉強会などでセラピストさんとお会いしたときは、本当に優しい方が多い印象でした。
ネーミングが及ぼす報酬単価への影響は
上記のように、クライエントさんからはわからなくても、細かいイメージの違いはありますよね。
大事なことは、あなたがどの肩書きを名乗りたいのか?
あなたが「肩書き」を選ぶことで、クライエントさんは何かしらのイメージを抱きますよね。
自分のことをどう理解してもらいたいのかを考えて、ネーミングを選んでいきましょう!
それと、「報酬」への影響があるのか?
稼ぎやすいのはどの領域
個人的には「コーチ」は単価が高いような気がします。
というのも、コーチングをうけている人は、自己成長することで「稼げるようになろう」と考えていることが多いです。
ということは、そのための「自己投資」っていう感覚ですよね。
もちろん、こういった考えは「コーチ」に限った話ではありませんし、本当に悩みが深い場合には、いくらでもお金を支払いますというケースもあると思います。
統計を取って調べたわけではないので、あくまでも感覚的な話に過ぎまぜんが、参考にしてもらえれば。
以上、【比較】キャリアコンサルタント、カウンセラー、コーチ、セラピストの違いについて、解説してみました。ぜひ、参考にしてくださいね!
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