国家資格キャリアコンサルタント試験を受験するにあたっては、キャリアコンサルティング協議会(キャリ協会)か日本キャリア開発協会(JCDA)のどちらの団体で受検するかを自分で決めることになります。
そのときに何を基準に選べばいいのか迷います。
どちらの団体で受験するのがオススメなのでしょうか。
いつも定員一杯でキャリアコンサルタント試験対策講座を約7年運営している(株)TADAJUKUが独自の視点で、両団体の違いや選び方、注意点について解説していきます!
キャリ協会とJCDAの特徴
歴史(設立)
まずは、簡単に両団体の歴史を簡単に把握しておきましょう!
【キャリ協会】キャリアコンサルタントを養成する団体・能力評価試験する団体やキャリアコンサルティングの実践研究等に関わる団体が協力をして、キャリアコンサルタントの資質確保活動等を行うことを目的に、2000年に「キャリアコンサルタント養成講座・能力評価試験実施団体連絡協議会」が設立された
【JCDA】「キャリアカウンセリング」の盛んな米国でNCDA(全米キャリア開発協会)の影響を受け、2000年「キャリアカウンセラー養成講座」が日本マンパワーで開設され、同年に「特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA)」が設立された
さらに詳細はこちら(別サイトに飛びます)
ちなみに、キャリアコンサルティング協議会は複数の諸団体から構成されているのですが、実はJCDAもキャリアコンサルティング協議会に属しています。
でも、一緒に試験運営をやっていくことは出来なかった。
これまでのキャリア開発、教育、普及などは、JCDAが先頭に立ってやってきたという背景があり、国家資格化されるときにJCDA主導でまとめたかったけど、どうしても他の諸団体と折り合いがつかず、結局JCDAだけが単独で試験運営団体として認められたとのことです。
大切にしていること
根本的に行きつくところは同じかなと。ただ、特に大切にしていることを挙げておきます。
評価項目や試験内容の違い
まずは学科試験については同じなのでまったく問題ありません。
違いは実技試験(論述と面接ロールプレイング)について。
論述試験における共通点と相違点
共通点
まず、両団体とも大事にしていることは、問題文のCLとCCのやり取りから、CLの一番訴えたいことは何かをしっかり理解できること。
その上で「CCからみたCLの問題点」は何かを指摘できることが必要になります。
「CCからみたCLの問題点」
- 自己理解が不足している
- 仕事理解ができていない
- 思い込みがある
- 自己効力感が低い
- コミュニケーションが取れていない
- 情報収集不足
- 中長期的なビジョンがない など
上記、問題点に対してCCは具体的にどう対応していけば良いのか、について解答を求められることになります。
このあたりは、基本同じになります。
違い
JCDAは、ダメな応対例と良い応対例を並べて、どういった箇所でダメなのか(ふさわしくないのか)、良いのか(ふさわしいのか)について理由を解答させられます。
指定されたキーワードを使って回答を求められるため、この点については少し慣れが必要になります。ただ、逆にいうと指定されるキーワードを使って回答するため、ヒントありきで回答できるため攻略しやすいとも言えます。しかも、毎回おおよそ指定語句は決まっていますので。
過去本試験の指定語句 一例
問題解決、主訴、経験、自己概念、意味、展開、価値観、自己探索、ものの見方など
実技試験における共通点と相違点
実技試験においては評価項目が違っています。
このあたりについては、下記記事で詳細に解説していますのでご確認ください。
共通点
インテーク面談60分のうちの15分間をみて評価される点は同じ。
対人支援をするうえで、一番重要になる信頼関係の構築、リレーションが出来ているかどうか。
ここは、どちらの団体で受験しても同じです。
違い
細かい違いは別記事で確認してもらうとして、ここでは私の希望を書いておきますね。
やはり、国家資格ということを考えると、言葉として評価ポイントが違うのはいいとしても、ある程度同じレベル感、同じ評価ポイントで実施してもらいたいと願っています。
現段階では、あまりにも曖昧なんですよね。
もうちょっと詳細に「練習ポイント(評価ポイント)」を明確にしてもらうとズレも少なくなるんですが。今後に期待です!
JCDA受検かキャリ協会受検の選び方、注意点
どちらの団体を選ぶか悩んでいる方にヒントをお伝えします。
養成講座マンパワーの方
実務経験者
養成講座マンパワー:JCDA受検(講義内容にかなり違和感を感じる人はキャリ協会)
実務経験受検:キャリ協会
実務経験のこと、実務受験する場合の注意点、勉強法のコツについては、下記記事をご確認くださいね。
マンパワー以外の養成講座の方
注意点
そもそも、養成講座を選ぶ時点できっちりと情報収集をして養成学校を選ぶ人をそんなにいないと思います。なんとなく、養成学校を選んだ感じですね。
これも流れ、ご縁なので、その学校のカラーに従って受験しましょう。いつもお伝えしますが、どちらの受検団体で受験しても合格できますので。
もし、養成学校選びで悩んでいる方がいたら、下記記事を参考にしてくださいね。
もし、不合格が続いた場合
不合格が続いた場合、思い切って受検団体を変えてみましょう。
ただ、最低でも2回めまでは同じ受検団体がいいと思います。それでもダメな場合は3回めに変更するか、それか3度めの正直まで我慢して4回めに変更するか。
どちらにしても諦める前に、違う団体で受験はしてくださいね。
JCDA受検かキャリ協会受検かどっちがオススメ?
ここまで色々な視点から書いてきましたが、どちらの団体で受験するのがオススメか。
これはやっぱり自分の対人支援スタンスで決めるのがいいと思います。
あえて言うとすれば(あえてです)、
CLの気持ちにゆったりと寄り添いながらすすめたい方はJCDAがオススメ。
認知の変化、行動変容、意欲の変化に繋げていきたいという気持ちが強い方はキャリ協会がオススメ。
ただ、インテーク面談で傾聴の基本を確認する試験ですので、どちらで受験しても大丈夫です!
結局は今の置かれている環境や仲間、先輩、知人からの流れを重視して決めちゃうしかないかなと思います!
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