キャリアコンサルタント実技面接試験を攻略するときに「シュロスバーグ4S」を念頭においてロープレを展開する方法もありますね。
学科理論とロープレの連動性の考察については、こちらの記事をご確認ください。
国家資格キャリコンの場合、各種理論をあまり意識する必要はないかなと思いますが、せっかく練習するのだったら1つのロープレスタイルとして取り入れてみてください。
とくに、相談者が転機にぶち当たっている時には、利用しやすい方法なので。
「シュロスバーグ4S」を使ったロープレ攻略法について深掘りしていきます。
【キャリコン面接試験対策】シュロスバーグ4Sでロープレ攻略法
シュロスバーグは転機(トランジション)だけに限っているわけではありませんが、とくに1人のチカラだけでは目の前の状況や課題を乗り越えにくい場面として「転機」を考えています。
上記のような場面においては、環境変化、人間関係の変化、自分の役割変化、時間の使い方、お金の問題、日常生活に多大な影響を及ぼします。
自身の感情を簡単にコントロールすることは簡単ではありません。
だからこそ、誰かに相談が必要になる。
キャリアコンサルタントは、こういった「転機」に関わることが多くなります。
多くの相談者は、まずは自分ひとりで起こった出来事について乗り越えようと頑張ります。しかし、ひとりでは乗り越えることができず、相談にくるのです。
まずは、相談にくるまでのこういった経緯をアタマに入れておくべきですね。
「4S」を具体的にどう意識するのかのヒント
まずは、シュロスバーグの「4S」の再確認です。
- 状況(situathion)
- 自己(self)
- 支援(support)
- 戦略(strategy)
学科試験においては、丸暗記でOKなのですが、面接ロープレにおいてはもう少し噛み砕いてのイメージが必要になります。
補足していきます。
【状況】
「いま、どのような状況ですか?」(状況把握)
「どのような点が一番気になりますか?」(悩みに繋がる原因把握)
「どんな出来事がありましたか?」(具体的な事象、状況の理解)
「その状況はどれくらい続いていますか?」(継続性の把握)
【自己】
「その時どんな気持ちになりましたか?」(気持ちの把握)
「こういうことは得意だなと思うことはありますか?」「これまでどのような知識やスキルを身につけてこられましたか?」(興味、適性、能力などの把握)
「仕事をするうえで大事にしていることはありますか?」(価値観の把握)
「いま役職などはありますか?」(地位、権限、責任の把握)
【支援】
「家族に相談はされましたか?」(家族支援の把握)
「上司や同僚に相談はされましたか?」(周りの支援の把握)
「公的機関、民間団体とかサービスを利用することについてどのようにお考えですか?」(外部支援の把握)
【戦略】
「今後、どうしていきたいと思いますか?」(方向性の確認)
「具体的にどんな行動がとれそうですか?」(スモールステップの確認)
「いつまでに、どんな手順でやっていけそうか?」(期限、手順の確認)
4Sを使った事例
下記、事例は4Sを意識した流れで構成しています。上記の項目と照らし合わせてみてくださいね。
【部署異動、昇進事例】
CL:今の部署に移ってから、部下とうまくいかずに悩んでいます。
CC:どのような状況か教えてもらえますか?
CL:私はもともと経理にいたのですが、係長から課長に昇進するカタチで、今は人事課に異動になりました。そこで、部下とうまくいかず。
CC:具体的にどんなことで上手くいってませんか?
CL:私は人事の経験がないので、部下に教えてもらわなければいけないのですが、その時に「そんなこともわからないのですか」とやんわり否定されまして。そこから、信頼されていないと思うと聞きづらくなってしまって。
CC:うまくいかない状況がどれくらい続いていますか?
CL:先月に異動してきてすぐのことだったので、約1ヶ月くらいですね。
CC:部下からそういう対応をされてどのようなお気持ちになられましたか。
CL:悲しい気持ちとともに、態度が悪いなと思って少し腹も立ちました。
CC:部下に接する時にはどのようなことに気を遣われていますか?
CL:教えてもらう立場なので、部下が忙しくない時に声がけをこころがけていますし、まずは自分で調べられることを調べてわからない点を聞くようにしています。
CC:その他の部下とはいかがですか?
CL:上手くいっていないのはその部下だけですね。その部下が一番経験、知識があるので、どうしてもその人に聞かなければいけません。
CC:前の人事課課長さんに相談はされましたか?
CL:いえ、すごく忙しいそうでまだ相談できていません。
CC:今後どうしていければいいなと考えておられますか?
CL:これまで通り、自分で勉強は続けていくつもりです。ただ、わからない部分は聞かなければ、お客様に迷惑がかかることになるので、そこは諦めずに部下に聞くつもりです。ただ、馬鹿にされるのが嫌で。
CC:部下の方への接し方について、一緒に考えていきましょうか。
いかがでしょうか。
わりとスムーズに相談者の悩みにスムーズに関われていますよね!
どこまで意識するか?
逐語で見るとできそうに思うけど、実際にロープレでできるかどうか。
個人的には、経験値が少ないと難しいと思います。
4Sを出来ないと合格できないわけではないので、安心してくださいね。
逐語録をつくるときや、自身のロープレを振り返る時に「4S」の視点で復習してもらえれば。
効果的な逐語録の復習方法についてはこちらの記事で。
「4S、4S」と思いながらやるよりも、どんな点を意識して関わってあげればいいのかを自分なりに落とし込んでみましょう。
以上、【キャリコン面接試験対策】シュロスバーグ4Sでロープレ攻略法について、解説しました。ぜひ、参考にしてくださいね!
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