これまで国家資格キャリアコンサルタント試験実技面接対策を約7年、2000人以上を指導してきたなかで、キャリアコンサルタント面接試験に合格するために、必ず習得しておかなければいけない技術について6つにまとめてお伝えしていきます!
初心者の方だけでなく、一度不合格になってしまった方もあわせてご確認くださいね。
キャリアコンサルタント試験実技面接対策!習得すべき6つの技術
大きくまとめると、面接試験を制するために必要に技術は下記6つ。
- 面接試験の評価ポイント、特徴を理解する技術
- 受容的態度、共感的理解を安定的に実践できる技術
- 基本的な関わり合いを促す質問の技術
- 気づきを与えてスムーズに展開できる技術
- 口頭試問を無難に乗り越える技術
- メンタル面をコントロールする技術
さらに、1つひとつの技術についておさえなければいけないポイント(詳細リンク)を紹介しているので、焦らず丁寧に潰していくようにしてくださいね。
(このページはお気に入りなどに登録して何度も確認してもらえればと思います)
①面接試験の評価ポイント、特徴を理解する技術
受験の大前提
まずは、面接試験を攻略するためにも、試験の特徴を理解しておく必要があります。
まず、ご存知のとおり国家資格キャリアコンサルタント試験は、CCC(キャリアコンサルティング協議会)とJCDA(日本キャリア開発協会)の2団体で運営実施されます。
ややこしいことに、この2団体によって実技(論述と面接)試験の評価ポイントが違います。
ただし、標準レベルの基礎部分を評価する試験であること、合格率も60%~70%程度の高い水準を推移していることを考えると、どちらで受験しても問題はありません。
多田塾には両方の受験者が参加されますが、まったく差がなく合格されていきますので。
まず、キャリ協会受験かJCDA受験かどっちがオススメなのか?両団体の違い、選び方、注意点を解説していますので、下記でご確認くださいね。
次にキャリ協会、JCDA実施団体が公表している、実技面接評価基準(項目)の違いや内容について、しっかりと理解しておきましょう!
影響はそれほどないにしても、受験する団体の評価ポイントくらい知ってないといけませんので。比較しながら解説しておきました。
本番の事例相談は本当の悩みではない
あと、キャリアコンサルタント試験のクライエント役は、一定以上のスキルが伴っている方(合格者など)が、アルバイトで対応しています。
本当の悩みではなく、つくられた事例(キャリアコンサルティング協議会4パターンくらい、JCDAは10パターン以上)をある程度決められたストーリーに乗っかって受け答えをしているのです。
このクライエントさんの演技にどう対応するのかも、あらかじめ心がまえが必要なので、確認しておいてくださいね。
②受容的態度、共感的理解を安定的に実践できる技術
非言語について気をつける
キャリアコンサルタント試験面接対策として非言語を外すことはできません。
信頼関係構築のためにの土台になる部分ですね。
あたたかい、包むこむような存在感があるひとは、かなり有利です。クライエントさんに安心して話をしてもらうためにも、非言語の部分についてしっかりチェックおきましょう。
- 表情、反応が悪い
- 姿勢が良すぎる
- ジャスチャーが大きい、まったく動かない
- うなづき
- アイコンタクト(目を閉じすぎる、目をそらす)
- 声が大きすぎる、小さすぎる
- 声の抑揚がない
- 早口
- マをとれない など
くり返し、伝え返し、言い換え
ここは、私が一番大事にしている部分ですね。
キャリアコンサルタント面接試験を合格するための肝といっても過言ではありません。
過去の指導してきて、高得点で合格する人は間違いなく「伝え返し、言い換え」が上手です。
どんな質問をしたらいいのかわからないという前に、しっかりと「伝え返し、言い換え」ができるように訓練をしてください!
「でも、質問できないと展開できないですよね」という不安もあるかと思いますが、それでも「伝え返し、言い換え」が土台にあってこそなんです。
質問のスキルを習得するには時間がかかりますが、「伝え返し、言い換え」のスキルは意識を高めるだけで比較的すぐに実践できるようになります。
まずは、しっかりと下記記事を確認してくださいね。
「マ」の取り方
「伝え返し」に関連するのですが、「マ」を支配できないと面接ロープレに安定感が出てきません。
うまく出来るときと、うまく出来ないときがあるのは、クライエントさんとの波長があわないことが多いです。
面接ロープレの進むスピードを自由自在にコントロールできるように頑張っていきましょう。
感情に寄り添う(感情反映)
相談業務の最終目標は、なにかしらの悩みに対して「認知の変化」「行動変容」をおこすことになるのですが、そのためには本能に近い「気持ちや感情」に寄り添いながら進める必要があります。
- この相談者は今どんな気持ちになっているのだろうか?
- この相談者は今どんな感情を抱いているのだろうか?
インテーク(初回)面談においては、感情反映はかなり重要になるので、コツを掴んでくださいね!
③基本的な関わり合いを促す質問の技術
キャリアコンサルタント試験面接ロープレ出だし5分の関わり合いについては、とても重要です。
ここで失敗してしまうと、あとから挽回することはほぼ不可能になります。
典型的な失敗例4つはこちら。
- クライエントさんの言葉を受け止めない
- 悩んでいる原因をグリップできない
- すぐにわかった気になってしまう
- クローズドクエッションで焦点を絞って進める
まずは、質問の技術というよりは「これが失敗する典型例」ということを押さえてくださいね。具体例など詳細は下記でご確認を。
状況把握の質問
次に、状況把握の質問。
面接ロープレを攻略するコツは、「状況把握+固有の考え、気持ち」をバランスよく聴きだせること。
面接対策講座でも、状況把握ばかりする人がいます。
もしくは、相談者さんが大切な価値観や気持ちを話してくれているのに、そこを受け止めず、また違う状況把握をしたり。
こうなると、浅いロープレになってしまいます。
こんな「状況把握」はやってはいけない例を紹介してますので、同じ失敗をしないようにしてくださいね。
オープンクエッション
オープンクエッションとは、「はいorいいえ」で答えられないような質問のこと。
とくにロープレがスタートした序盤では、いかにクライエントさんに自由に話をしてもらえるのかが勝負。
- もう少し具体的に教えてもらってよろしいでしょうか?
- たとえば、どんなことを思い出せますか?
- 何か出来事とかありましたか?
- そのときどんな風に思われましたか?
- その点についてはどう考えていますか? など
たくさんの話をしてもらうためにも、オープンクエッションの技術の習得は必須です!
クローズドクエッション
クローズドクエッションとは、「はいorいいえ」で答えられる質問のこと。
クローズドクエッションを前半から多用すると、誘導してしまう危険性があります。
使ってはいけないのではなく、間違った使い方はタブーです。
オープンクエッションとあわせて必ず活用法を習得しておいてくださいね!
④気づきを与えてスムーズに展開できる技術
気づきの与え方、自己洞察の質問、展開とは
10分以降になると何を聴けばいいのかわからなくて詰まってしまう人をよく見かけます。
評価ポイントには「展開」という項目もあるため、堂々巡りになってしまうとやはり合格することができません。
- 凝り固まっている考え方を緩めてあげる
- どんな風になっていきたいのか未来を語ってもらう
- 当たり前が実はそうではないと気づいてもらう
- 立場を入れ替えて俯瞰的に考えてもらう
- 狭い視点から広い視点に切替えてもらう
- 現実にできることに目を向けてもらう
気づきを与えたり、自己探索につながる関わり合いかたについてのヒントを書いていますので、ご確認くださいね!
問題解決の罠
実務では「クライエントさんの悩んでいることを解決する」ことが求められます。
なので、試験でも「問題解決思考」になってしまう方が多いです。
キャリアコンサルタントなので、最終的には「問題解決」に向かってまったく問題ありませんが、国家資格キャリアコンサルタント試験は60分のうちの15分で評価されるので、そこを理解したうえで対応することを心がけましょう。
システマティックアプローチ
システマティックアプローチは、主にキャリ協会側で使われる考え方ですが、これはJCDA受験生にとっても大事なフレームワークであることに間違いありません。
両団体とも、キャリアコンサルタント試験面接対策としては押さえておきましょう。
- 信頼関係の構築
- 問題把握(相談者自身の問題、キャリアコンサルタント視点での相談者の問題)
- 目標共有
- 具体的方策提案、助言
- 振り返り
しっかりと流れをアタマに叩き込んで、面接練習中もどこが出来て、どこが出来なかったのかを把握するようにしていきましょう!
⑤口頭試問を無難に乗り越える技術
キャリアコンサルタント面接試験は15分間のロープレのあと、すぐに口頭試問が実施されます。
試験官から約4~5個の質問をされますので、しっかりと答えられるように準備をしておきましょう!
- できたこと、できなかったことは?
- 主訴(相談者が一番訴えたかったことは)は?
- キャリアコンサルタントが捉えた相談者の問題点は?
- 今後、具体的にどのように関わっていきたいでしょうか? など
ロープレがまったく出来なかったときに、口頭試問で大逆転ということはありませんが、ロープレが最低限できているのであれば、口頭試問の出来不出来によっては合否に影響がありますので。
⑥メンタル面をコントロールする技術
いくら練習でうまくできても、本番一発勝負で緊張してしまうと、クライエントさんの話がアタマに入ってこなくなって、自分でも何をしゃべっているのかまったく覚えていない状態に。
「絶対に合格したい!」「すべったらカッコ悪い」とか気負いすぎると上手くできなくなります。
本番面接はメンタル面をしっかりとコントロールできることが必須。
下記記事でメンタルコントロール法のヒントを解説しておきました!
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